学習通信080325
◎盲目的に追従する性向を視聴者に植え付けて……
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くらし彩々
スピリチュアル
ブームの背景
精神科医
香山リカさんと考える
いまスピリチュアルがブームです。「霊魂」「前世」「守護霊」……。人はそこに何を求めているのか、ブームの背景には何があるのか。精神科医の香山リカさんと考えます。 平川由美記者
──精神科医としてスピリチュアルブームの影響を実感することはありますか?
うつ病で薬を飲みながら治療していた人が、霊能者に「薬はやめて治した方がいい」と勧められて、治療から離れてしまったケースがあります。医学が絶対だとは言えませんが、民間療法などで悪化することもあります。
──スピリチュアルヘの学生の反応はどうですか?
2006年に心理学の授業で大学1、2年生135人にアンケートを取ったことがあります。「魂や霊魂があると思うか?」という質問に「ある」61%、「ない」10%、「わからない」28%。「前世や生まれ変わりを信じるか?」に「信じる」56%、「信じない」14%、「わからない」30%。
少なくともこの調査では、「霊魂も生まれ変わりもない」と考える学生は少数派だと言えます。
──テレビ番組の影響が 大きいとしても、この浸透ぶりはどうしてでしよう。
一つには、うわべだけで物事を判断したり、すぐに白黒つけたがる思考の単純化があるのではないでしょうか。メディアや権威の言うことをうのみにしたり、自分で考える力が弱まっていると思います。学生に二者択一を迫るような教育にも責任がありますが……。
また、この情報時代、インターネットで検索すればすぐに答えが出てきます。時間をかけて調べたり、考えたりということが、若い人にはなじみにくい。
しかし実際には、すべてのことにすぐ答えが出るわけではありません。人生はマニュアル通りにいかないことが多いのに、思い通りの答えが出ないと、不安や不満が強くなってしまう。
理屈づけ
──そんなとき、だれかにズバリ言ってほしくなる?
占いやスピリチュアルは、自分がなぜこの状況にあるのか、理屈づけをしてくれますし、今後どの方向に進んだらいいか、答えを与えてくれます。しかもその理屈づけが、本人や社会の問題ではなく、前世や守護霊が原因なわけです。
自分にはどうしようもない力によってこうなっているんだと言われれば、あきらめがついて、逆に楽になれるのかもしれません。
──心の持ちようが変わるんですね。
ただ、非正規雇用などで悩んでいる場合、守護霊ではなく雇用者に働きかけた方がいいですよね。自分はスピリチュアルで癒やされても、また同じような状況で苦しむ人が出てくるわけですし。現実の中で考え、一歩を踏み出すことが改善につながるのですが……。
──人とつながって社会を変えていく方向と、内向きなスピリチュアルの方向性は逆のような気がします。
「私個人を今助けてほしいだけ。立ち上がってたたかうエネルギーなんてない。人とリアルにつながるのも大変」─そんな心境なのかもしれません。スピリチュアルの場合、指導者と自分という1対1の関係は強固でも、横のつながりはできにくいのが特徴です。
思考回路
──簡単には変えられない厳しい現実の中で、スピリチュアルに居場所や救いを求めている?
病気で死を目前にしたとき、愛する人を亡くしたとき、「永遠の魂」「必ずまた会える」という考え方は救いです。極限の苦境から解放されるために、スピリチュアル的なものは、いつの時代にも必要だと思います。ただ、人生の進路や人間関係で安易にスピリチュアルに答えを求めることには問題があると思います。
それは、霊感商法、カルト宗教、ニセ科学にだまされることとも地続きです。
私が一番危ぐしているのは、「あなたには見えないでしょ。でも私には見えるんですよ。だから言う通りにすれば幸せになれますよ」と言われ続けたときに、「見えないから信じるしかない」という思考回路が出来上がってしまうのではないか、ということです。
ひいては政治的判断や労働条件まで、「私たちには理解できない領域があるのだから、政治家や経営者の言うことを信じて従うしかない」と思うようになってしまうのではないか。とても危険だと思います。
──どう克服していったらいいのでしようか。
私は常々、患者さんや学生に「私の話でおかしいと思うことがあったら言ってください」と伝えています。権威に対しても違和感を感じたら、突き詰めて考えてほしい。そして声を上げていくことが大切です。
スピリチュアルがなぜ必要とされているのか、どの立場の人も自分の反省点として考えなければいけないと思います。私は、現代医療の人間性を排除するような部分を反省させられます。家庭や学校、政治、宗教の側も考える必要があるのではないでしょうか。
(「赤旗 日曜版」20080323)
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学問 文化
青年とスピリチュアル
中田 進
「魂を磨け」「因果応報」
カルマの法則は自己責任論
「スピリチュアル」がいまなぜこんなにブームなのか、江原啓之氏の本がなぜ何百万部も売れるのかとよくきかれます。
大きな原因はやはりテレビの力でしょう。江原氏は雑誌・ラジオ・テレビに人生相談などで登場していましたが、とりわけ二〇〇五年四月からはじまったテレビ朝日系列の『オーラの泉』という番組に、美輪明宏氏(シャンソン歌手丸山明宏が三十六歳で改名)と出演し、有名人をゲストにソフトで魅惑的な声でスピリチュアル・カウンセリングを展開し人気を博すようになりました。
苦しみの真の
原因見えない
スピリットとは「精神や霊」のことで、「スピリチュアル」とは「霊的な」という意味になります。もともと人間の「精神」は、生きた人間の脳の働きなしにはありえないものですが、肉体が滅びても霊の世界(スピリチュアルワールド)で、「霊」は生き続けるというのが「スピリチュアル」の共通の見地です。
「霊」そのものは物質ではないので、光も音も自ら発することは不可能です。ところが、霊が「見える」とか、霊と「対話ができる」という特殊な能力を持つと「思い込み」、自らを「霊能者」であると宣言する人物がちまたにいます。江原氏もその一人で「霊視」しながら、相談者の過去・現在・未来も見つめ「カウンセリング」しているのだと説いています。
ただ、安斎育郎氏が『だまし博士のだまされない知恵』(新日本出版社)で示しているように、江原氏は「霊能力だけで人は幸せになることはない」と他力本願的な生き方を批判する姿勢をみせ、従来の「怪しげな霊能占い師」の人物像とは異なるイメージを与えています。
江原氏の本を気がついたら四冊も読んでいたという若者が「しんどいことや悩んでいること、比較的日常のことなどをテーマにしているので、入り込んでしまったかも。精神的な『駆け込み寺』みたいになっていたかもしれません」と語ってくれました。
いま二十四歳以下の半数が、パート・アルバイト・派遣・請負などの非正規労働者です。そして正規も非正規も、低賃金・長時間・無権利の劣悪な労働条件で働かされ、人生設計どころか、日々の生活もまともにできないワーキングプアの現状にあります。ところで江原氏の人生相談の特徴はこうした現実を容認し、苦しみの真の原因が社会にあることを見えなくさせるところにあります。
「格差肯定」の
イデオロギー
貧困と格差の現実を「試練」として受け入れ、「たましい」を磨けば、現世からスピリチュアル・ワールドにかえるとき、高いレベルの階層にすすめるが、グチや不満をいうだけなら学びは少ないし、低いステージにとどまるというのです。利潤最優先の資本にとってなんともありがたい「格差肯定」のイデオロギーなのです。
また自分のしたことはいいことも悪いこともすべて自分に返ってくる。人の仕事の成果をねたむとマイナスのカルマ(業=ごう)となって人にねたまれるが、いつも人の役に立つことを考えてサポートしていると、自分も必ず支えられるという「カルマの法則」を説いていますが、これこそ「自己責任論」の典型といえます。
霊感商法の温床
問われるマスコミの姿勢
勝ち組み負け組みと振り分けられ、競争原理のうずまく環境で育ち、基本的な生活習慣やあたたかい人間関係をはぐくむことが困難であった若者に、当たり前の「常識」や人間関係をスムーズにするヒントを具体的に示すところに江原氏のカウンセリングの「うまさ」があるのでしょう。テレビや講演や著書に接し「癒やし」や「励まし」を感じる若者は少なくありません。
もともと自信がなく、自分を否定的にみている若者には、「たましいを磨け」という言葉を受け入れる素地があります。江原氏のスピリチュアル・カウンセリングは、この厳しい現実に目を向けるのではなく自分に向けさせるのです。この「自己責任論」こそ財界の戦略です。これでは社会は変わりません。
イカサマ判明
倫理にも背く
このたび『仕事の悩み解決しよう。トラブル@メール相談』(新日本出版社)という本を共著で出版しました。「残業代出ない」「突然解雇!?」「派遣や請負をモノ扱いしないで!」など四十七の相談に具体的に答え、現実に立ち向かい解決する方向を示しています。この本が、生きる力の支えの一つになれば幸いです。
ところで江原氏は公式サイトで、一八四八年、アメリカのハイズビューという村で起こったポルターガイスト事件をもとに、フォックス姉妹が「霊界との交信」をしたことをもっともらしく紹介し、自分の「力」の根拠にしています。しかしこの事件のトリックは本紙「潮流」(一月二十七日)に紹介されているように、四十年後の一八八八年に、フォックス姉妹が膝の骨をコツコツとぶつけてならした音であり、「霊界との交信」はすべてイカサマであったことを自ら告白しています。
最近、『オーラの泉』で江原氏が霊視した壇れいの父親が生きていることが判明し、イカサマが明らかになりました。また放送倫理検証委員会が一月二十一日に江原啓之氏出演のフジテレビの番組(昨年七月二十八日放送「ハッピー筋斗霊」)が制作上の倫理に反すると発表しました。新潟地震の被災者にリンゴを贈る活動をしている美容院の経営者に、江原氏が霊視した「亡き父親の言葉」によって「その活動が経営難にしている」と断定したことが問題になっています。
科学的な探求
若者から奪う
霊や占いをまことしやかに報道するマスコミの姿勢がいま問われています。それは自殺者がでるほど深刻な被害が広がる霊感商法などの詐欺の温床となるだけでなく、仕事や生き方をめぐる悩みを解決する方向を科学的に探求する心を若者から奪っています。
いま、神や霊の存在とその力を信じて、それを支えに生きている若者とも、心を開いて語り合うことは大切です。苦しみの原因がどこにあるのか、真に解決するにはどうすればいいのかを学び合い、一つ一つじっくりと、温かく丁寧に対応することが労働組合や民主的な組織に求められているのではないでしょうか。(おわり)
(「赤旗」20080312-13)
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メディア時報 テレビ
バランスを欠くスピリチュアル番組
沢木啓三・ジャーナリスト
昨年発覚した、関西テレビの『発掘!あるある大事典(U)』の捏造放送問題を受けて、NHKと民放が作った第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」が新たに発足させた「放送倫理検証委員会(倫理検証委)」が、今年に入って立て続けに二件の「決定」を発表した。この倫理検証委は、同じBPOの「放送と人権等権利に関する委員会(BRC)」とは異なり、放送によって権利侵害などの被害を受けた、などの申し立てによって動くのではなく、独自に放送倫理上の問題を議論して、放送局に番組の録画を提出させるなど一定の権限も行使して、委員会としての見解を打ち出し、放送局に改善を迫るというものである。
今回、倫理検証委が取り上げたのは、昨年(二〇〇七年)七月二十八日に放送されたフジテレビ系『FNS27時間テレビ』の一コーナー「ハッピー筋斗雲」と、昨年十一月二十七日放送のテレビ朝日系『報道ステーション』の「マクドナルド元従業員制服証言報道」の二つであった。このうち、テレ朝のマクドナルド報道については別の機会に改めて論じることにして、今回はフジテレビの番組の問題について紹介しながら、いまの放送番組が抱えている問題点について考えてみたい。
放送倫理検証委員会の決定は『27時間テレビ』の「ハッピー筋斗雲」は、人気グループSMAPのメンバー・香取慎吾が扮する孫悟空をメーンキャラクターとして、「『日本全国、みんななまか(仲間)だ!』のコンセプトのもと、今日本の中で悩んでいる人や困っている人、また、人知れず素晴らしい活動を行っている人などを紹介、香取慎吾と、趣旨に賛同した有名人たちが、その人たちに内緒で行動して、その人たちを元気づけ、喜ばせる」ことを目的としたサプライズ企画だという(フジテレピが倫理検証委に行った説明より)。
このなかの一人として選ばれたのが、東北地方で美容院を経営するAさん(女性)だった。Aさんは、中越地震の被災者やいじめ問題などで苦しんでいる学校関係者に、亡き父から受け継いだりんご園でつくった十郎りんご=i亡父の名を冠している)を送って励ましている。番組では、そのAさんを元気づけるために、Aさんの美容院の従業員に依頼して「Aさんがりんごを無償で送るので、美容院経営が困難になっている。亡き父がいれば何と言ってくれるのかと悩んでいる」といった内容の手紙を出してもらう。その手紙を受けた形で、Aさんに東京での架空の講演会を依頼するとともに、Aさんを元気づける有名人として「スピリチュアルカウンセラー」の江原啓之氏に登場してもらい、「スピリチュアルカウンセリング」なるものによってAさんの亡父の言葉を聞かせようとするという構成になっていた。
番組の中では、香取慎吾が東京に来たAさんに、講演会が架空のものであったことをばらしたうえで、Aさんに美容院が経営難になっていることなどをインタビューし、そして江原氏が登場。「お父さん、いらっしゃってるの。後ろにいるのね」などと切り出した江原氏は、Aさんに「自分自身の生活を度外視してはダメ」などとアドバイスする。番組は「Aさんにいつもの笑顔が戻った」として、江原氏とAさんが握手して終わったのだが、実はAさんはとても笑顔で終われないような番組上の問題点があったというのである。
番組の放送後、Aさんは「善意の形をとりながら、結果的に傷つけられた」とBRCに相談を寄せた。BRCの事務局がフジテレビに善処を求めたところ、フジ側が直ちにAさんを訪れて謝罪したという。そして、昨年十月八日にAさんの活動に焦点を当てたVTRが『FNS27時間テレビ全国のなまかにありがとう!スペシャル』の中で放送された。これは、Aさんとフジ側の話し合いの結果を踏まえて事実上の訂正を行ったものだが、番組の中で訂正の趣旨やAさんに対するおわびのクレジットが明記されたわけではなかった。
こうした経緯は一部の週刊誌などでも報じられたが、この問題を議論した倫理検証委は、「ハッピー筋斗雲」について、「I. スピリチュアルカウンセラー(霊能師タレント)ありきの企画・構成」(番組演出上の要請から、Aさんの美容院が経営難であると決めつけたことなど)と「2. 放送の公共性とスピリチュアルカウンセラーのショーアップ」(Aさんの同意を得ないままスピリチュアルカウンセリングを行い、その悩みの誇張までしていること)を問題点として指摘し、フジテレビ側に回答を求めた。これに対してフジテレビは「本人が不快に思つたのは本意ではなく、お詫びしたい」「いわゆる霊視をもとにしたコメントについては断定調を避けるなど配慮した」などと回答した。
これを受けて倫理検証委は「倫理上の疑義」として@スピリチュアルカウンセラー(霊能師)ありきの企画・構成並びにショーアップ、A客観的な裏づけに欠ける出演者の「経営難」の断定と強調、の二点を挙げ、「ハッピー筋斗雲」は〈「おもしろさ」を第一とする取材・構成・演出を繰り返し、その結果、人間の尊厳を傷つけかねない番組を放送している。具体的に指摘すれば、放送基準が慎重な扱いを求める「スピリチュアルカウンセリング」なるものを、「おもしろく」見せるために、一方的に出演させた人の生活状況を十分な裏づけも取らずに貶めている〉として、「制作上の倫理に反する」と判断し、委員会としての決定を公表したのだった。
もう一つの問題点
この番組の問題点は、以上のように倫理検証委が指摘した、〈「おもしろさ」を第一とする〉番組制作手法、つまり番組をおもしろくするためなら事実のねじ曲げや出演者への迷惑も顧みないという姿勢もさることながら、「スピリチュアル〜」というような超自然的な能力・行為を肯定的にとらえ、放送している点にもある。この番組に限らず、占い師や霊能者といった人々が民放のテレビ番組にしばしば登場し、またそうした番組が軒並み高視聴率を稼いでいることは厳然たる事実だ。テレビばかりでなく、雑誌やインターネットのサイトでも占い関連の情報は安定的に人気が高く、現代生活に疲れた女性などを中心にそれらが好意的に利用され、また実際に「癒し」や「救い」の効果をもたらしているという側面は否定できないだろう。
しかし、放送局は、民放連の番組基準に準じて各局が自ら定めている基準のなかで「迷信は肯定的に扱わない」「占い、運勢判断およびこれに類するものは、断定したり、無理に信じさせるような取り扱いはしない」という項目を掲げている。素直に読めば、今回の番組はこうした基準に抵触していると言わざるを得ないのではないだろうか。霊能者の存在やその能力の正否はさておいて、それらによって癒され励まされている人々の存在も認めるが、それをメディアがことさらに取り上げ、番組基準との疑義が生じるほど肯定的に表現することはまったく別の問題だと思う。
現に、いわゆる「霊感商法」による被害は、ここ数年で急増しているという。全国霊感商法対策弁護士連絡会は、昨年二月に民放キー局などに対して、占い師や霊媒師が断定的に述べたことを出演者が信じて疑わないような番組を是正するよう、要望書を提出している。しかし、こういう行動があったことなどはそれほど大きく取り上げないのに、「スピリチュアル〜」はやたらにゴールデンタイムで華々しく展開するのでは、あまりにもバランスを欠いた番組編成と言えるのではないだろうか。これでは、民放業界は『あるある大事典』の教訓を生かしていないどころか、『あるある』の番組内容がまだ科学的なものだったことを考えれば、非科学的な内容を意図的な編集で肯定的に扱うという、もはや手の施しようがないほど俗悪な番組を量産している、ということになってしまう。
さらに、精神科医の香山リカさんなどがしばしば指摘する問題点は、この手の番組は霊能者の発言に一切疑問を差し挟ませず、断定的な決め付けをタレントたちにそのまま受け入れさせるような構成になっていることだ。これは「情報を批判的に読み解く」というメディアリテラシーの考え方に真っ向から対立するもので、マスメディアの言説に盲目的に追従する性向を視聴者に植え付けてしまうことを意味する。こうした番組は、やはり根本的な見直しを迫りたい。(さわき・けいぞう)
(「前衛 08年4月号」日本共産党中央委員会 p176-178)
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一番危ぐしているのは、「あなたには見えないでしょ。でも私には見えるんですよ。だから言う通りにすれば幸せになれますよ」と言われ続けたときに、「見えないから信じるしかない」という思考回路が出来上がってしまうのではないか、ということ……。