学習通信080219
◎人間をモノのように使い捨てにする派遣労働……

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風知草

ハケンと志位和夫のGJ=専門編集委員・山田孝男

 「GJ」「SGJ」「CGJ」

 ×  ×  ×

 「これは?」

 共産党委員長・志位和夫が尋ね、側近が答えた。

 「GJはグッジョブ(goodjob=よくやった!)。SGJがスーパー・グッジョブ。CGJは『志位、よくやった』というところでしょう」

 14日のことだ。インターネットの動画共有サイト「ニコニコ動画」に志位の国会質問(8日)の映像が投稿され、掲載から3日で書き込みが4000件を超えた。志位はプリントされた要約を見ている。大半が賛辞。「2ちゃんねる」には「この質問はよかった」と並んで「天皇制廃止、自衛隊反対の2枚看板を下ろせばいいのに」という書き込みも現れた。

 ×  ×  ×

 志位は予算委の持ち時間50分すべてを派遣労働(ハケン)と雇用格差に費やし、首相と厚生労働相は防戦に追われた。

 実は、私は聞き逃した。予算委をカバーしている同僚が、今国会屈指の追及だったというので議事録を読み、インターネットで動画をチェックし、なるほど、と思った。

 この10年、経済再生の名の下に労働者保護法制の緩和が進んだ。コスト削減優先で非正規雇用が増えた。低賃金で社会保険もなく、簡単にクビを切られる不安定な雇用の拡大を放置していいのか。この問題は小泉内閣末期から注目され始め、とくに昨年以降、野党各党と公明党が追及を競ってきた。

 志位があらためて掘り下げようと思い立ったのは昨年秋。共産党系労組のナショナルセンター「全労連」や派遣労働者の連絡支援組織から情報を集め、勉強し直した。その総仕上げが8日の質問だった。

 「粉塵(ふんじん)、アスベストが舞う職場で、正社員は防塵用マスクを支給されたが、派遣労働者はコンビニでマスクを買うよう勧められただけ」

 「倉庫作業と言われて行ったら冷凍倉庫だった。軍手しか持っておらず、半日働いて両手とも凍傷になった」

 日雇い派遣の過酷。法網をくぐり抜け、派遣労働に依存し続ける大企業。志位は次々に実例を挙げて「規制緩和から規制強化へ転換を」と迫り、首相は「研究会で検討する」と答えた。これが、14日発足した厚労省の有識者研究会である。

 質問の前夜は湯船につかって作戦を練る。もとより国会屈指の論客だ。与党席から拍手がわき、「いい質問だ」と合いの手が入る場面もあった。

 志位に手応えを聞くと、クリップでとじた厚さ3センチほどの記録の束を取り出し「これは一部なんですが、ぼくも15年、国会議員やってるけど、こんなに反響が来たのは初めてですね」と興奮気味である。

 テレビの生中継に加え、共産党ホームページや、動画共有サービス「ユーチューブ」の「JCP(日本共産党)ムービーチャンネル」のデータが他の動画サイトにも転載され、反響はやまない。差別される側からの謝辞や情報提供だけでなく、矛盾に直面する経営者、管理職、正社員からも好意的な反響が寄せられているという。

 共産党の衆院議員はピークの1979年に39人いた。03年でも20人だが、今は9人。党勢回復へ弾みがつくか。ピアノが趣味の志位は、息抜きに練習課題曲と決めているチャイコフスキーの小品「ノクターン」を弾き、新たな想を練る。(敬称略)
(「毎日」20080218)

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志位質問 反響やまず
使い捨て派遣労働の無法を追及
ネット上で大きな話題に

 貧困と格差の広がりの背景にある雇用問題、とりわけ人間をモノのように使い捨てにする派遣労働の問題を取り上げ、大きな反響をよんだ、日本共産党・志位和夫委員長の質問(八日、衆院予算委員会)から一週間がたちます。新聞やテレビなど、一般のマスメディアがほとんどとりあげなかったのに、質問への反響、激励はあとをたちません。テレビ中継を見たり、「しんぶん赤旗」の報道を読んだ人たちを通して話題になっているほか、インターネット上で広がりつつあるのが特徴です。大反響から何が見えてくるのか―。

“地獄の日々、私も”

 志位委員長は質問で、派遣労働の深刻な実態をキヤノンなどの労働者からの聞き取りによる具体的な事実をあげて告発するとともに、労働者派遣法が労働者を守らず、悪質な派遣元、派遣先企業を保護する法律になっていることを浮き彫りにしました。そして、「労働者派遣法を“労働者保護法”へと抜本的に改正すべきだ」と迫りました。

 党本部への反響で大きかったのは、深刻な実態の告発への共感であり、自らの体験に基づいた実態の告発でした。

 以前、キヤノンの電子工場で派遣社員として働いていた人からは「将来が見えず、不安で仕方ありません。世の中こんなもんだと絶望していましたが、志位さんの質問を見て、一筋の光が見えた気がします」というメールが寄せられました(九日)。「ライン主任を任されていましたが、私以外全員外国人でした。深夜の残業は当たり前、毎週のように休日出勤です。『代わりはいくらでもいる!』これがキヤノンの口癖です。あるとき私のラインの人が流産しましたが、次の日には仕事に来ていました。休んだらもう仕事がないですから」

 「志位委員長さんの発言に涙が出ました。私たち派遣労働者は、不安定な雇用と低賃金、長時間労働の毎日に疲れ果てています。明日の希望など全く抱けません。地獄です。こんな実態を的確に代弁下さり、捨てられたような運命に落胆していましたが、エネルギーがわいてきました」(メール、九日)

 「私自身も朝九時から夜九時とか、朝七時半から夜十時などという過酷な勤務を強いられています。将来に希望などありません」(埼玉県の人からのメール、十二日)

“日本社会の大問題”
 この問題が、派遣労働者だけの問題ではなく、日本社会全体のあり方の問題だととらえた声も数多く寄せられました。

 「私は経営に携わっているが、キヤノンのようなやり方が普通になると、すべての企業がだめになる。経営者であっても、社会的秩序は必要だと思う」(長野県の男性、電話、八日)

 「若い人が二―三年勤めても、このような勤め方ではキャリアアップできないことが不安だ。私は経営に携わっており、御党とは立場を異にしているが、志位さんの質問の問題意識にそのことがうかがえた」(東京都の男性、電話、八日)

 「私の勤めていた有名な大企業でも、正社員の減少、派遣、請負の増加と、労働者の権利が守られておりません。管理職の間でも、このようなことでよいのかと疑問をもつ人が大勢います」(メール、十二日)

 「『まったくそのとおりだ』と声をはりあげてしまうほど共感しました。派遣労働という極めて劣悪で差別的な労働形態が、日本の社会全体をゆがめるものになっている実態に鋭く迫った質問に大いに勇気づけられました」(大分県の六十七歳の男性、メール、九日)

 「志位さんの質問は社会の底辺で苦しむ労働者の叫びであり、社会の明日への扉を開こうとする力強いノックです」(富山県の六十三歳の男性、メール、十二日)

“共産党ならではだ”
 「企業献金をもらっていない共産党だからこそできる追及だ」(男性)など、大企業の横暴勝手に何の気兼ねもなく正面から立ち向かえる日本共産党ならではの質問だとの声も相次いでいます。

 「世界一のキヤノンのひどい労働実態を明らかにしたのには驚きました。共産党でなければ、こういう不正は暴露できませんね」(飲食店勤務の女性、電話、八日)

 「痛快でした。経団連会長御手洗氏のキヤノンの実態を暴き、調査を約束させた。日本共産党しかできない質問ですね」(京都府の六十歳の男性、電話、九日)

 「他の党とちがい、迫力ある的を射たものでした。現場の声をよくつかんで、説得力があり、さすが共産党と思いました」(宮崎県の男性、電話、十日)

 「こんなに日本の将来を心配して政府に答弁を求める人がおられるとは知りませんでした。志位委員長さんがその実態をつぶさに調査されて、熱意をもって政府に答弁を迫る迫力は、おそらく衆院議員の中でも筆頭ではないかと感激しました」(メール、十二日)

 「すばらしい質問でした。共産党のポリシーにすべて賛同できるわけではありませんが、二大政党を選べと言われたら『自民、民主』ではなく『自民、共産』だと思っています」(メール、十三日)

◆ランク1位も
 「ありがとう! 応援するぜ!」「わかりやすい」

 インターネット上のある動画サイトでは、志位委員長の八日の質問が、「本日(十四日)の政治分野の動画ランキング」第一位。質問を見た人が感想をサイト上に次々と書き込み、四千七百以上になっています。

 「…これが厚労相の答弁? ありえないだろ」「キヤノンてこんな会社だったのか…」など、画面を見つめる人の息遣いが聞こえてくるようです。

 志位質問は五十分間という長さ。それでも「最後まで見てしまった」「論理的だったしよかったよ」と、真夜中にサイトを見た人からの感想もありました。

 目立つのが共産党に対する期待です。「共産GJ(グッドジョブ)過ぎる」「党名なんて関係ないね。C(志位委員長)応援する!」など、質問から一週間たった今も、感想は増え続けています。

◆ブログで続々
 インターネット上の個人の日記(ブログ)でも、志位委員長の質問を見た人の感想がさまざまに書き込まれています。

 車中、ラジオで質問を聞いていたという新潟県の男性は「おもわず、車を止めて目的地への時刻も引きのばして、聞き入っていた」。

 昨年十一月からキヤノンで派遣として働き、一月の中旬に突然解雇された男性のブログでは、「寮費その他抜かれて給料は十万前後」「いきなり今週で解雇するといわれた」と自らの経験を語っています。

 また、「僕個人としては、共産党と思想的に相容れることはない」という人のブログには、「日本の内政問題(格差問題)に関しては、『なんとかしたい』という思いは一緒」「共産党を応援するのは嫌です。それでも、日本のためであるのなら、共産党に『がんばれ』とエールを送りたい」と書かれています。
(「赤旗」20080215)

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激動の政界経済
─グローバル化の変容と日本経済─
 鶴田 満彦

──以上略──

 三 低迷する日本経済

 日本経済は、一九九〇年前後の資産バブルの崩壊の後、一九九一年から〇一年まで不況下にあり、この時期は「失われた一〇年」といわれた。この長期不況は、〇二年二月には底を打ち、その後は「緩慢な回復」に向かっているというのが政府の公式見解である。しかし、この回復は、庶民の実感にはそぐわないものであり、「実感なき回復」ともいわれている。

 たしかに、日本のGDP実質経済成長率は、〇一年度のマイナス〇・八%をボトムとしてプラスに転じ、〇二年度は、一・一%にとどまったが、〇三年度以降は、二%前後の増大を示している(ただし、〇七年度は二%をかなり下回る)。しかし、名目GDPをとってみれば、〇一年の五〇五・八兆円に対し、〇六年度は五一一・九兆円で、五年間でわずか一%の増加でしかない。ほとんどゼロ成長である。

最近の経済分析において名目GDPは軽視されがちであるが、私は、そうは思わない。企業も個人も、名目所得を基準にして投資や消費といった行動をとるのである。いくら実質利潤が増えているといっても名目利潤が同じか、減っている場合には、企業は投資を増やそうとはしないだろうし、個人も、いくら実質賃金が増えているといっても、名目賃金が同じか、減少している場合には、消費を削減するであろう。

 もとより私は、ゼロ成長それ自体を否定的に考えるものではないし、地球環境の制約を考えれば、長期的にはゼロ成長で人々が満足できるような経済システムを構築すべきだと考えている。しかし、この五年にわたる日本経済の名目ゼロ成長は、ロナルド・ドーア氏が日本の大企業について指摘しているように、従業員の賃金・福利厚生費の三・一%の減少、会社役員の給与・賞与の九七・三%の増加、配当の一九二・四%の増加を含んでいるがゆえに、公正妥当なものとは考えられない。

ゼロ・サムのなかで大企業のなかですら、従業員と経営者・株主のあいだにこれだけの格差が進行したのだから、大企業と中小零細企業・農業とのあいだの格差は、さらに増大したのではないか。しかも、この間に財政赤字縮小を名分とした社会保険料や医療費負担の増大、サラリーマン減税(定率減税)の廃止が行われたのだから、庶民が成長を実感できなかったのは当然である。

 このように、期間的には一九六〇年代後半の「いざなぎ景気」をも超えるといわれる今回の景気回復は、名目GDPで見るかぎりほとんどゼロ成長であったという異常な一面をもつのであるが、その点は措くとして、実質面から見てどのような特徴をもっているのであろうか。

 〇七年版の政府の『経済財政白書』によると「これまでの景気拡張局面における実質GDP成長率に対する各需要項目別の寄与率をみると、九〇年代以降の景気拡張局面においては、輸出の寄与が大きく上昇していることが分かる。特に、今回の景気拡張局面における輸出の寄与率は、GDPの約六割を占める民間消費や景気変動の主な要因である設備投資を超える寄与率となっている」(三九〜四〇l)。実際、……同書四一nの図が示しているように、今回の景気回復期においては、GDPに占める設備投資も輸出もともに割合を高めているのであるが、とくに輸出の伸びがいちじるしく設備投資に迫るものとなっている。

 この事実は、小泉・竹中流の「構造改革」が自律的な景気回復をもたらしたという言明の欺瞞を示している。たしかに、緊縮財政の結果、公的需要は景気回復にはネガティブな役割しか果たさなかったが、もし新自由主義的な規制緩和の「構造改革」が景気回復の主役であったとすれば、イノベーション(技術革新)による国内設備投資がもっと大きな役割を果たしたはずであろう。

ところが、実際は、中国をはじめとする新興諸国への想定以上の輸出の拡大が、日本の景気回復をもたらしたのだ。しかも、新興諸国からの需要は、鉄鋼・造船・化学・自動車・高級家電・精密機械といった在来型商品が比較的に多い。「構造改革」論者は、長期平成不況をつうじて産業構造をも改革し、金融・通信・サービスを中心とした産業構造に変えることを期待したように思われるが、新興諸国の予想以上の台頭は、この目論見を崩すものとなった。

 こうして新興諸国への輸出増をテコにして、日本の製造業は国内ではシェアを低めつつあるとはいえ、米英と比較していえば、辛うじて生き残ったのであるが、これは、もちろん手放しで喜べる事態ではない。たしかに日本経済の比較優位は「モノづくり」にあり、その意味で輸出増をつうじて日本の製造業が生き残り、景気回復に貢献したことは喜ばしいことではあるが、輸出総額の大部分を占めているのは大企業で、トヨタ、ホンダ、日産、キャノン、ソニー、松下といったわずか一〇社で三割を占有している。しかも、グローバル化のもとで、これらの大企業は(その他の企業も多かれ少なかれ同様だが)、海外に製品や部品の供給基地をもち、輸出増が必ずしも国内の雇用増や賃金増に結び付かなかったのである。

 そればかりではない。今回の景気回復の成果がほとんど資本・経営側に回り、労働側に回らなかったのは、戦後日本の雇用・労働体制が根本的に切り崩され、「労働市場の柔軟化」の名のもとに、派遣労働・請負労働といった非正規労働が大量に創出され、リストラ合理化のなかで正規労働が非正規労働に代替されていったからである。一九八五年に「労働者派遣法」が制定されたが、当時は、派遣業務は専門職種一三業種に限られていた。ところが、一九九九年と二〇〇三年の改悪を経て、派遣労働の対象は原則として自由化され、派遣期間も三年にまで延長された。これは、グローバル時代にそくして終身雇用慣行と年功賃金を軸とする「日本的経営」を改変しようとする財界の戦略のかなりの程度の成功を示すものである。

周知のように、一九九五年に発表された旧日経連(現在は、日本経団連に統合)の『新時代の「日本的経営」』は、労働者を次の三つのグルーブに分けることを提案していた。すなわち、@原則として期間の定めのない雇用契約を行う「長期蓄積能力活用型グループ」、A有期雇用で、企画・技術開発などに従事する「高度専門能力活用型グループ」、B製造現場などで一般職に従事する「雇用柔軟型グループ」の三つである。現在は、これらのうち有期で、非正規のAとBが全就業労働者の約三分の一を占め、その大部分がワーキング・プアーを形成しているのだ。

 労働市場を「柔軟化」し、非正規労働者を大量に創出することは、一時的には労働コストの節約をもたらして資本・経営側に有利かも知れない。しかし、企業は、本来「モノづくり」の協動体であり、ましてや日本経済の比較優位が「モノづくり」にあるとすれば、日本企業が労働の約三分の一を派遣・請負・パートといった非正規労働に依存していることは、異常というほかない。部品供給のアウトソーシング(外部調達)はともかく、人間である労働者をアウトソーシングすることは、企業協働体を解体しかねないであろう。昨年を現す漢字は「偽」とのことで、有名企業や老舗をふくめてさまざまな「偽装」が明るみに出たが、このような企業の腐敗・退廃は、労働者のアウトソーシングと無関係ではないのではないか。労働に関する規制緩和は、金融に関する規制緩和と並んで、新自由主義的構造改革の二大罪悪である。

 景気循環論によれば、通常の景気回復は、イノベーションによる新規投資の簇生(そうせい=草木などが群がりはえること)、輸出や公的需要の増大といった契機によって、過剰設備と過剰労働の悪循環が逆転し、投資増大圭雇用増大→消費増大→投資増大……といった好循環が形成されることによって行われる。これに対して、〇二年以来の日本経済の景気回復の過程においては、新興諸国などへの輸出増によって、設備や労働の過剰が縮小したばかりではなく、設備投資の増大や雇用の拡大までは実現されたのであるが、雇用の拡大が消費の増大やそれらに誘発された二次的・三次的な投資や雇用の増大にまでは至らなかったところに特徴がある。

 なぜ雇用増、そして、一人あたりの給与所得減を伴いながらも総雇用者所得の増大は消費に波及しなかったのか。前掲『経済財政白書』は、〇二年以降は所得が消費に波及しにくくなった事実については認めているものの、その原因については合理的な説明を与えていない。しかし、以上に見てきたように、一九八〇年代以降の雇用・労働体制の改悪、社会保険料・医療費負担の増大、定率減税の廃止、さらには年金制度への不信等を考慮すれば、労働者は、多少の実質所得の増加があったとしても、消費の拡大にあてる余裕がなかったのである。

最近になって、日本経団連も「生産性上昇の範囲内で余裕のある企業は賃上げを」といいはじめているが、労働の規制緩和体制をそのままにしておいて、一部の大企業で賃上げをしたところで、GDPの六割を占める消費に大きな影響をあたえることはないだろう。

 米国のような過剰消費国になっても困るが、輸出や設備投資優先ではなく、堅実な家計消費を中心として経済が循環していくことが望ましい。そのためには、憲法二五条に規定されている「生存権」を実質的に保障し、国民誰もが安心して暮らせる福祉国家を構築してゆくことが一番の近道だ。
(「経済 08年3月号」新日本出版社 p16-19)

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◎「景気回復の成果がほとんど資本・経営側に回り、労働側に回らなかったのは、戦後日本の雇用・労働体制が根本的に切り崩され、「労働市場の柔軟化」の名のもとに、派遣労働・請負労働といった非正規労働が大量に創出され、リストラ合理化のなかで正規労働が非正規労働に代替されていったから」と。