学習通信041210
◎「オオムギの一粒」……。
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私のイチ押し
読者だよりで「赤旗」の魅力伝える
京都・学習協の党支部
働く人たちに、科学的社会主義を学び、世の中の仕組みを知ってもらおうと、労働学校を運営する京都労働者学習協議会。そのなかで活動する日本共産党支部は、二十代の青年が半分以上を占めています。青年党員たちは、先輩党員の知恵と力を借り、十一月以降、「しんぶん赤旗」日刊紙三人、日曜販五人、京都民報二人の読者を増やしています。
力になっているのが読者だより「ひとつぶの麦」(B4判)です。
十一月から毎週発行し、現在五号まで出ています。「赤旗」への思いや、一週間分のおすすめ記事≠ネどが手書きでびっしりと書き込まれています。毎週、全員が感想や意見を出し合ってつくります。読者に届けるだけでなく、購読をすすめるときにも使おうと、一人が十部活用することにしています。
読者だよりをつくり始めて、みんなが「赤旗」をよく読むようになりました。吉田さん(三〇)は言います。「日ごろの会話でも『赤旗』の記事が話題になります。憲法を守ろうって立場がはっきりしてるし、対話のときに使えそうな資料が満載。青年の心をとらえる記事がたくさんあるやん≠チて」
介護福祉士の橋本さん(二一)は、「赤旗」を見て、介護サービスが切り捨てられる動きを知り、さっそく記事を片手に、介護職の友人のもとへ。職場の実態と照らし合わせながら話し合い、「福祉や社会にどんな動きがあるかを知ってほしい」と呼びかけて、日曜版の購読を約束してもらいました。
「『赤旗』を読んで、福祉改悪のひどさを知ってほしい。学び、たたかう福祉労働者を増やしたいんです」。橋本さんは、まわりの青年みんなに「赤旗」を読んでほしいと意欲満々です。
毎週の会議では、一週間分の「赤旗主張」をすべて読み合わせて討議します。
「毎日紙面を広げるのがワクワクです」。鎌田さん(二四)は笑顔で話します。読者だよりの発行責任者です。
「貧乏をあざ笑うテレビ番組を批判した記事。お金に苦労している友達もいるなか、ひどいよね──ってホントに共感できる。こんなん書いてあるんやで≠チてまわりに見せたら、ほんまやな──≠チて言ってもらえる。青年の気持ちにピッタリの新聞です」
(しんぶん赤旗 041209)
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しかし、この恐ろしい〈否定の否定〉──デューリング氏の生活をこれほどにも不愉快にし、彼の場合、キリスト教において罪が聖霊にたいして演じているのと同じ、なんとも許せない犯罪の役割を演じている、この〈否定の否定〉──とは、いったいなにか?──それは、非常に単純な・いたるところで日々に行なわれている手続きであって、──古い観念論哲学がそれを覆いかくすのに使い、そして、デューリング氏のようなどうしようもない形而上学者が引き続きそう使うことを利益としている、秘密のがらくたを捨て去ってしまえば──どの子どもにもたちどころに理解できるものなのである。オオムギの粒を一つとってみよう。
幾兆個のそうしたオオムギ粒が、碾いて粉にされ、料理に使われ、醸造に回され、そのあと消費される。しかし、このようなオオムギの一粒が自分にとって正常な諸条件に出会えば、つまり、好都合な地面に落ちれば、熱と湿気とに影響されて、独自の変化がそれに起こる。
つまり、発芽する。穀粒は、それとしては消滅し、否定され、それに代わって、その穀粒から生じた植物が、穀粒の否定が、現われる。しかし、この植物の正常な生涯は、どういう経過をたどるのか? 成長し、花を咲かせ、受精し、最後にふたたびオオムギの粒を生じる。
そして、こうしたオオムギの粒が熟すると、たちまち茎は死滅し、それ自身としては否定される。この〈否定の否定〉の結果として、ふたたびはじめのオオムギの粒が得られるが、一粒ではなくて、一〇倍、二〇倍、三〇倍、という数で得られる。穀物の種は、ごくゆっくり変化するから、こんにちのオオムギは一〇〇年前のものとほとんど同じである。
しかし、改良しやすい鑑賞用植物たとえばダリアとかランとかをとってみよう。種子とそれから生じる植物とを園芸家の技術によって処理すれば、この〈否定の否定〉の結果として、種子がもっとたくさん得られるだけでなく、これまでのよりも美しい花を咲かせる・質的に改良された種子も得られる。そして、この過程がくりかえされるたびに、つまり、新しい〈否定の否定〉のたびに、この改良の度合いは高まっていくのである。
(エンゲルス著「反デューリング論-上-」新日本出版社 p193-194)
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◎「オオムギの粒が熟すると、たちまち茎は死滅し、それ自身としては否定される。この〈否定の否定〉の結果として、ふたたびはじめのオオムギの粒が得られるが、一粒ではなくて、一〇倍、二〇倍、三〇倍、という数で得られる」と。
私たちは「麦のひとつぶ」になろう。