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●2011/8/31
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇まど
原発美化教科書…実は
──育鵬社の親会社、フジ・メディア・ホールディングスの監査役はなんと、元東電社長で現在も顧問の南直哉氏──

◇1940年代
米人体実験で83人死亡
グアテマラ 故意感染1000人以上か

◇「非正規切り」裁判闘争のいま 上
派遣先の雇用責任問う
──現在も全国で約50件の裁判闘争が続けられており、これからが正念場──残念ながら、この最高裁判決に追随する「労働者敗訴」の判決が各地裁で相次いでいます。──戦前の人貸し、口入れ稼業とか、たこ部屋とかいわれる悲惨な労働実態がすべて、この間接雇用から生まれます。──それが、財界の要求で──

◇非正規雇用の解雇が減少
──33・9%の減

『京都新聞』

◇「原発ぬき」は正直な主張
これは文明がいきついた人体実験ですよ
──小冊子「熱風」8月号が、特別座談会「スタジオジブリは原発ぬきの電気で映画をつくりたい」を掲載──「反原発」という言葉がイデオロギー的な意味合いを帯びることを避けるため、「原発ぬき」という言葉を──

『日本経済新聞』

◇ユーロ圏景気感 悪化
8月4・7ポイント下落
リーマン以来の下げ幅
債務危機・景気減速で

◇上場150社、今期最高益
ヤマダ「節電」カカクコム「巣ごもり」 内需健闘
──好調企業にはサービスや小売業などの内需系が多い。──今期の好調企業のもう一つのキーワードが「資源需要」──

◇地球回覧
21世紀のゴールドフィンガー
──元米政府高官のゼーリック世銀総裁が昨年、国際通貨制度の規律維持のための金価格の活用を提唱して話題──


イボバッタ?

■@GAKUTOMO NO.376
通勤中、いくつかの塾の前を通ります。普段は夕方子どもたちが集まってくるところをよく見かけ、学校が夏休みの間は朝からたくさんの自転車が停まっているのを見ていました。夜の9時や10時に小学生や中学生が塾から出てきて、迎えの車に次々と乗っていくのが、私にはとても異様に感じます。

私は塾というものに抵抗があります。きっとそうではない塾もあるのでしょうが、「受験競争に勝つために勉強するところ」だというイメージが強いからです。そして、本来なら学校教育で行われるべきことができず、塾に行かないと勉強できないという状況がおかしいと思っているからです。また、教育を受ける権利は全ての子どもに等しく与えられ、家庭の経済格差によって、差がつくのはおかしいです。

8月29日付けのしんぶん赤旗の主張は「無料塾」が取り上げられていました。『「無料塾」は親の世代の経済的な格差を子どもたちの「学力格差」にしてはいけない、塾や家庭教師を利用できない子どもたちにも、学ぶ力をしっかり身につけさせたいという思いで、地域に広がる学習支援の取り組みです。』

学ぶ力を身につけるためにあるのが学校ですが、今の日本では、学校教育の中で学ぶ力を身につけたり、学ぶことの楽しさを感じることが難しくなっています。しかし、そこに疑問を抱く人は多くありません。学力がないのは努力が足りないから、学力を上げるためにはもっと勉強しないと…と、塾や家庭教師を利用することが当たり前になっています。

今すぐにできる援助として無料塾は大切だし、拡大していかなければならない取り組みだと思います。けれど、それだけにとどまらず、そもそも“教育”とは何なのか、どうあるべきなのか、本来の教育をするために社会をどう変えるべきなのか、今一人一人が考えてみることが必要です。未来を担う子どもたちに何を教え、伝えるのか。それを考えるのは全ての大人の責任です。(螢)2011/08/30


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●2011/8/30
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』
◇非正社員 最多の38・7%
企業が人件費を抑制

◇拘束の5万人不明 リビア
──約5万人が行方不明──カダフィ派による殺害された可能性

◇日米共同演習 シナリオ判明
日本侵略と島しょ対応を想定
──中国を想起させる国による日本侵略を想定したシナリオでおこわなれる
解説
「日本防衛」超えた演習
世界規模の米軍作戦を準備

『日本経済新聞』

◇世界共通の人事制度
住友電工が導入
人材の配置、機動的に
幹部登用、能力重視
──世界中に散らばる経営幹部の能力や希望などをデータベースで一元管理し、国籍や民族、宗教などを問わず昇格できるチャンスを与える。共通の幹部登用制度を登用制度を導入することで世界中のプロジェクトに人材を機動的に配置できるようにし、国際競争力を高める──社内文章も日本語と英語の2種類を用意──国を超えた転勤──

◇経済教室
揺らぐ日本型雇用慣行
正社員の「入り口」拡大急げ
非正規との垣根低く
中途採用促進へ法改正を
──日本における雇用関係は、1980年代から現在に至るまで20年以上に長期にわたって徐々に変化してきた。変化の方向は、企業と労働者の間の暗黙の信頼関係に基づいた日本型雇用慣行の重要性の低下である──長期雇用慣行についてみると──雇用労働者の平均勤続年数の短期化──84年時点では雇用労働者の15%を占めるにすぎなかった非正社員は、10年時点では34%まで増加している──非正社員の増加は、若い世代の男性労働者や女性労働者といった労働市場への新規参入者に集中する──むしろ目指すべきなのは──中途採用の機会が広がれば非正社員の中にも将来を見据えて技能蓄積に強い意欲を持つ人が増えるだろう──「非正社員の増加を異常な事態とみなして、正常な状況にもどそうとする」発想自体を転換する──

◇一日均衡
特別編集委員 末村 篤
脱成長時代の投資を考える
──基軸通貨ドルの退潮を示す金融・財政危機は、資本主義の分水嶺──先進国は実態経済と遊離した金融の暴走を許し、バブル崩壊後の財政負担の急増で政府債務危機に陥った──多極化が加速化すれば、世界は基軸通貨の大空位時代となり、市場も経済も安定は望めない──資本主義が社会主義や全体主義よりもましなように、株式会社が経済活動の中心であり続ける限り、株式抜きの投資は考えにくい。──「法人社会」から「市民社会」へに移行期の日本は──投資者であり、消費者であり、労働者である生活者の視点にたち──

◇文科省
原発100キロ圏 土壌汚染地図
放射性セシウム濃度測定



■@GAKUTOMO NO.375
普段「国会論戦」などあまり見ることがなかったのですが、先日の(2011・8・11)参院予算委員会の様子をネットで見たときは、思わず引き込まれて質問が終わるまで見入ってしまいました。質問者は日本共産党の田村智子議員。政府が検討している「子ども・子育て新システム」について、「さらなる規制緩和で保育の質の低下をもたらしかねない」と主張。政府側は田村議員の話す、現在の保育制度で起こっている死亡事故や劣悪な保育の現状に、答弁がしどろもどろになったり噛み合っていないような返事ばかり。だれが見ても田村議員の態度の方が堂々として道理が通っていることは明らかだったと思います。

日本共産党の綱領には「男女の平等、同権をあらゆる分野で擁護し、保障する。女性の独立した人格を尊重し、女性の社会的、法的な地位を高める。女性の社会進出・貢献を妨げている障害を取り除く」と書かれています。綱領をもとに女性議員がずばり政府の政策を批判し追いつめる姿は見応え十分。見終わったあとは同じ女性として、人間として、誇らしい気分になりました。(麦)11/8/29


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●2011/8/29
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇詩壇
希望が降り立つ場所
──見たもの聞いたもの、ふれたものを語り合う。それはまだ意味をはらむ前の言葉、これから意味にたどり着こうとする言葉だ──率直な心情の吐露──希望も絶望も、人の想像から生まれてくるものだ。想像力が現実に働きかける場所でこそ表現も成り立つ。目の前の現実と向き合い、自らの言葉で希望や絶望に触れることからそれははじまる。──私たちはすでにこの出来事の内側に立っていて──

『日本経済新聞』

◇核心
「トリプルA」なき世界で
新首相が担う共同責任
──「自由市場が終わり、国家資本主義の時代になる」

◇経済教室
問われる 国家信認
財政赤字の臨海点に近づく
──リーマンショック後の措置は、金融機能のまひと需要の急激な落ち込みに対する緊急措置であったが、あくまで将来のコストにより足元の経済を支えるものだった──日本国債は95%が国内消化であるからこうした構造とは関係ないとの主張もあるが、決してあたらない。──先進各国は責任ある経済・財政運営により、市場の信認を確保していくことが不可欠

◇放射線巡る混乱 収束遠く
「安心な値」定まらず
専門家の見解割れる
原子核での現象
技術で制御不能
──人間が生み出した技術で食い止めることは不可能」──



■@GAKUTOMO NO.374
文化ゼミナール第一講義。聞いていてワクワクしました。

「歴史の必然性と可能性を、いつも考えてほしい」という先生の言葉。歴史というのは、いつの時代も複数の可能性をはらんでいる。その中の一つの可能性が現実のものになっていく。そこからまた複数の新しい可能性が生まれてくる・・・というような話でした。ちょうど先日学んだ「フォイエルバッハ論」とも重なりワクワク!

日本が戦争に向かおうとしていた時、「日本もがんばればがんばれたんじゃないか」と先生はおっしゃっていました。戦争を止められる可能性もあったのではないかと。でも、歴史家の中には「あの時代、日本は軍隊が押しに押していたから、それは不可能だった」と言う人もいるそうです。

しかし私たちは、弾圧を受けながらも戦争反対を貫いた先輩たちを知っています。

過去が条件になって現代があり、今ある条件から未来へ向かっていく。そこに複数の可能性のぶつかり合いがあり、一つの可能性が現実のものになっていく。力関係なのだ、と思いました。

今、原発依存を続けるのか撤退するのか、自民党政治を乗り越えるのか越えないのか、米軍基地をなくすのかなくさないのか、様々な可能性がぶつかりあっています。

エンゲルスは、世界は「さまざまなプロセス(諸過程)の複合体」と言っています(「フォイエルバッハ論」新日本出版社 72頁)。そうして見たとき、やはり、私たちの進むべき方向はどっちなのか、それを見極め、声を上げて押しに押していく、その力を強めなければ……。(蓮)2011/08/28

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●2011/8/28
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇福島・南相馬
交付金申請行わず

◇社会レポート
増える「追い出し屋」の人権侵害
規制法 一刻も早く
無断侵入し電化製品廃棄■雇い猫は行方不明
──交通事故で亡くなった友人の形見のサーフボードもあり、捨てられてくやしい。私が家賃を滞納したのは事実だが、理不尽──

『日本経済新聞』

◇「安全通貨」の苦悩
円 スイスフラン
ドルからの逃避 マネーは黒字国に
上昇基調 定着 投機筋が狙い撃ち
──2通貨の共通点を探るとその理由が浮かび上がって──対外純資産の大きさ──国際市場で流動性が高いことも共通点──為替相場が一方向に動き続けるほど、投資家は楽に値ざやを稼げる──

◇FRB議長 政治の行動力問う
──バーナンキ米連邦準備会議長は26日、夏恒例の講演に臨んだ──金融政策の限界と構造問題の根深さがにじみ出た──1年前とは様変わり──米経済は物価上昇と鋭い雇用が併存する難局に──


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●2011/8/27
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇解説
刑事裁判権放棄の密約
許されない歴史の偽造
──これを密約と認めない──「暗黙の了解」にすり替えたのと同様、歴史の偽造を行った

◇過剰利益に新規課税
ペルー 鉱山業界と政府合意
貧困削減へ弾み
──7月28日に発足したウマラ新政権は、貧富の格差を広げてきた新自由主義政策を批判し、貧困削減や国民生活向上のための施策を掲げてきました──ウマラ政権はこれに加えて、過剰利益にふさわしい税金を支払うべきだと主張し、業界団体と交渉──

『日本経済新聞』

◇53年協定改定交渉の舞台裏 公開文章で判明
米兵の裁判権 日本側が一部放棄
不透明な外交浮き彫り
当時の日米力学が壁に

◇8月の金取引売買高
東工取、5年ぶり高水準
前月比8割増 原油などからも流入

◇市場分析
電子部品でもサムソン攻勢
超小型コンデンサー 村田製作所に次ぎ2位
フォン安で競争優位に
──焼き物のように何百度で何分間熱するといったレシピ≠ェわからなと同じ特性の製品をつくれない──「すべての行程の擦り合わせの結果、高い品質が生まれる」


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●2011/8/26
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇大震災とメンタルヘルス
企業活動に負の影響 7割
緊急アンケート調査

◇関東大震災から88年
朝鮮人暴動≠ノ政府関与
良識を発揮した国民の姿も
──関東大震災の88周年──死者・行方不明者が10万人を超えるなど国民の生命と財産に莫大な損害をもたらした。──この混乱の中で──デマがまことしやかに──流布、伝播に当時の政府、関係当局が大きく関与していたことは明白──たとえば内務省警保局──またその典型を埼玉県に見る──戒厳令の施行と関東一円の拡大──日本共産青年同盟の初代委員長河合義虎ら先進的労働者が虐殺された亀戸事件──

◇セシウム137
広島原爆の168倍放出
福島第1原発事故 政府が試算

◇チリ
最大労組が全国スト
新自由主義政策転換求める
──南米チリで24日新自由主義的な労働・教育政策の転換を要求する労働者の全国ストが──主要道路の人通りがたえ、「まるで日曜日のよう」と──

◇識者は語る
乱調 世界経済
埼玉大学教授 相沢光悦さん 上
米欧失速から超円高

『日本経済新聞』

◇IEA事務局長に聞く
日本は原発生かす責任
「事故克服し安全策を」
──日本は世界に向けて核≠持たないと宣言し、そのうえで原子力技術に向き合ってきた。国際的に存在感を高めるために『核兵器が必要』と考える国が多い中で、そうでない形で日本は原子力大国として認められている。安全じゃなきゃやめればいいというのは簡単。原子力の『平和利用』というファクトはとてつもなく重い。それを担っているのが日本だ」──「日本の首相が脱原発を選ぶとは思わなかった。日本が撤退すればライバル国は大喜びだ──

◇福島第1・第2
原発周辺町村 合併検討へ
2町長よびかけ、13年度にも
人口・歳入減 見越す
──合併が実現すれば特区申請などで国から新たな財政支援を得て──

◇20代「老後は年金で」38%
「就労で生計」は42%
──若年層の間で、公的年金に頼らずに老後の生計を立てようとする傾向が強まっている──老後の不安から、民間の個人年金に加入する人も全体の約16%にのぼった。

◇しごと再考 5
広がるボランティア
支援経験 職場で生かす
──個人の意識の変化が企業を動かした──「きれいごと」に終わらせない発送の転換が──JTB系の5月調査で「社会に役立つ仕事がしたい」と答えた割合は約27%震災前の昨年12月にくらべて16ポイントも上昇──



■@GAKUTOMO NO.373
毎日の【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】で、なれない日経新聞の記事などを読んでいます。ただでさえ、苦手意識のある金融の話やならぶ数字・・・。正直、よくわかりません。

8/4には、「南アフリカ 金鉱山で7・5%賃上げ 10万人ストで勝ち取る ⇒『資本論』新日本新書第1分冊 p186」とあり、資本論を開いて見てみました。金のことは書いてあります。しかし、金鉱山とはどういう性格のものか、そこでの賃上げがどういう意味を持っているか、ということかなぁと、記事との関連性を推測しながら読んでみるものの、検討違いなのか、さっぱりです。

8/4以来、そのことがひっかかりながらも、毎日の【キリトリ】を見ていると、「ドル不信」と関わって書かれている記事の数々。「金本位制をよく検討したい。価値のないお金(ドル)が印刷され続けている」(8/9)とか、「40年前にドルとの絆を断った金に投資資金が流れ・・・」(8/11)とか、「金が債務問題と無縁の「無国籍通貨」として買われる現象・・・」(8/21)とか、「次々とバブルが崩れるなか、まばゆい光を放つのが40年前にドルと分かれた金だ」(8/22)とか。

そうそう、そこも労働学校で学んで、「メカラウロコ」だったところでした。私たちの生活に不可欠な「お金」。この紙幣や硬貨、1000円札は1000円のものと交換できるけど、お札それ自身は1000円の価値を持っていない。その不思議に気づきました。日本の外では、ただの印刷された紙切れです。

だから一歩世界に出ると、「貴金属のもともとの地金形態に逆戻りする」(「資本論」新日本新書@ 242頁)。それが、今、世界で起こっているのか、と思いました。だからどうなのかは、よくわかりませんが。

今この瞬間によくわからないことも、頭の片隅に残っていれば後からわかってくることもあるもんです。そんな宿題を常に抱えていますが、「資本論」を改めて読み直す必要を感じています。(蓮)2011/08/25

◎「だからどうなのか」……とは、あぁ〜なんということだ。(-_-;)。(む)


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●2011/8/25
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇子への暴力 4人に3人
──タンザニア政府が行った調査報告で、同国の18歳未満の子どもの4人に3人が身体的暴力をうけていることが明らかになり、関係者は大きな衝撃を受けています。
◇米金融界で解雇の嵐
──フォール・ストリートで解雇の嵐が吹き荒れています──

◇福島第1原発
津波の遡上16メートルと試算
大震災前 東電が結果得ていた
──高さ16メートル近くに達する津波に襲われるとする試算結果を得ていたことが明らかに──
【解説】知りながら放置
──大きな津波が襲ってくる可能性があることを知りながら、何年も新たな対策を取らず放置──2008年の春──

『日本経済新聞』

◇個人マネー滞留一段と
普通預金 200兆円に迫る
震災で安全志向
手元資金積みます
──先行きの所得や雇用の不安からも、手元の資金を厚くする動きがでている──可処分所得は前年同期比で4%減ったが、消費支出や保険などを抑えて預貯金を積み増し──

◇しごと再考 4
女性の意欲 はぐくむ
眠れる人材 成長力に
──先行き不安から、仕事を探す母親が増え──「片働き」リスクを意識するのは女性だけではない。──自分の都合で働く時間と場所を選べる「ネット内職」──三井住友銀行──シャープ──企業が動く背景には構造変化がある──大和証券──会社が命≠フ男性は若年層では少数派──「新しい知恵は異質なものがぶつかりあう組織で生まれる」──

◇リビア新政権 親欧米路線か
「旧体制寄り」中ロと距離
石油権益巡り綱引きも
──反体制派が接触する国に共通するのは、北大西洋条約機構によるリビア軍事介入の参加・支持国という点だ──軍事介入に慎重だった中ロとの関係は微妙──

『京都新聞』

◇介護賃金改善へ 全国調査
4項目で「仕事力」数値化
──仕事の価値を数値化して示す「職務評価」の全国調査──労働に見合う適正な賃金を訴えて──この手法は──京都地裁判決で証拠採用され──将来的には他の職業の職務評価と比較分析して適正は報酬単価を訴える


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●2011/8/24
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇なぜ職がない 下
米国 シカゴで聞く
鉄鋼大手♀驪ニ頼みの影

『日本経済新聞』

◇「介護職員不足」5割
昨年度3・5ポント増
離職率も悪化

◇しごと再考 3
高齢者を錆びさせない
現役との共存がカギ
──「もっと段取りよくできるはずだ」在庫の山を前にトヨタ自動車OB──日本は今後10年で15〜64歳の人口が約790万人減る──希望者全員が65歳まで働ける企業は5割。残りの人は60歳で定年を迎えた後、しばらく年金をもらえない年月──現役とのすみ分け作戦──解雇規制など硬直的な制度のまま定年延長を義務づければ、「若者世代の雇用に悪影響を与えかねない」(経団連)──

◇経済教室
問われる 国家の信認
ユーロの構造問題、前面に
「北」の「南」支援は限界
日本、欧米より活路明らか
──ユーロ危機がいつでも収束しないのは、「ユーロ」そのまま構造問題、つまりユーロ圏内の地域格差が根底にある──市場がユーロの構造問題を認識したのだ──世界景気が悪化すれば緊縮財政の強行は南の不況を深刻させ、税収減から財政赤字はかえって増え──ストライキや暴動に多発など社会の崩壊もおこる。他方で南の緊縮財政路線が挫折すれば──税金とごっそり取って、一部を需要創出効果の高い公共事業に回せば──日本の場合、「東日本の復興」「今後の震災への備え」と、必要不可欠な公共事業に事欠かない──各種の世論調査をみても、財政健全化のための増税を国民は支持している──



■@GAKUTOMO NO.372
夏休みの宿題に『空想から科学へ』の第1章をノートにまとめるということを行いました。以前にも読んだことのある本ですが、さっぱり分からなかった記憶がありました。

ところが、以前書き込んだメモが役に立つこと。なんとなく分かるんです。

一度読み終えたあと、以前には出版されていなかった、不破さんの『古典への招待』も参考にその箇所を読んでみました。

おもしろい。どんな性格の本であり、どんな背景のもとに書かれたのかが書いてあるのですが、まずそのことをつかむことは、読みすすめていくうえでは欠かせないと思いました。

『空想から科学へ』は『反デューリング論』の抜粋ということは、知っていましたし、デューリングがエセ学者ということも知っていましたが、社会主義陣営の人物という意識は薄かったと思います。でたらめな理論の広がりに危機感を覚えたリープクネヒトがエンゲルスに反駁文の要請をしていたとのことです。

『反デューリング論』の決定力は、「短期間にデューリング熱≠一掃しただけでなく、ドイツの党とその活動家たちが科学的社会主義の理論と精神を身につけるうえで、絶大な役割をはたした」ということにあるようです。

おもしろいのは、「愚痴をこぼしながら論戦への腹をかためるエンゲルスの気持ちの進み方」です。エンゲルスは手がけている仕事を中断しないと取り組めない大仕事として、論戦への踏み切りを渋っていたようですが、その4日後の手紙では、「とにかく、僕はいま彼のしっぽをつかまえたのだ」「僕のプランはできている」と語っているとのことです。
思わず、「やる気やん!」と一人でつっこんでいました。

すごいと思うのは、ドイツの党が誤りを起こさないために、仕事を中断してまで要請に応え、しかも完璧に反論をするという決断力と、徹底力だと思います。

そして、徹底力の現われとして「科学的社会主義の世界観と社会主義理論のまとまった解説をおりこんだこと」と「そもそも論%Iな道理と説得力でつらぬかれていること」です。そのことが抜粋版の『空想から科学へ』を生み出したということなるからまたすごい。

仕事を中断して書いた論文が、科学的社会主義の理論を普及する一冊になるという、このエンゲルスの言わば活動姿勢≠こそ見習わないといけません。

宿題≠ニいうことをきっかけにして、自身の理論水準を高めたいと思います。日本全国のGAKUTOMOファンの皆様とともに。(書)11/8/23


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●2011/8/23
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇読者の広場
学習なしではたたかえない
──学童寮の保母さんは、非常に楽天的で正義感をも強く行動的。それを支えているのは不断の学習──「学習しなければたたかえない」──「たたかわなければ学習する意味がない」──

◇焦点 フォーカス
「反汚職」断食に熱狂
インドの中間層市民
──ハザレ氏が厳格な汚職対策を制定するように求めて断食──支持者は熱狂し、新聞・テレビも過熱気味に動静を報じています──「彼らは汚職が、インドが大国になる上での主要な傷害だと考えている」とする一方、中間層は弱者救済や所得の再分配に関して冷淡だと──

『日本経済新聞』

◇マーケット 潮流・底流
トウモロコシ価格、小麦を逆転
燃料向け、飼料用を上回る
──作柄悪化によるトウモロコシ高騰に加え「小麦=パン向け、トウモロコシ=飼料向け」という従来の需要構造が変化している──価格逆転は穀物需要の構造変化が原因。特にトウモロコシは自動車燃料のエタノール向けが飼料向けを初めて上回る──米国ではエタノール優遇税を見直す動きも──

◇しごと 再考 2
節電が洗い出す無駄
生産性高める契機に
──在宅勤務──「じっくり仕事できたなど前向きな声が多い」と話す。在宅勤務の本格実施を検討──「今夏の節電は企業に限られた時間でいかに成果をあげるかを迫る──「シゴトダイエット」──

◇一日均衡
編集委員 小平龍四郎
株安に揺れる政治の季節
──日本が国内総生産比200%まで債務を増やせた1つの要因は、銀行による投資の積み増しにほかならない

◇経済教室
問われる国家信認
ドル体制終焉の引き金に
米の流動性供給 限界
円、財政再建なら地域向上
──今回のドル不安は、流動性の安定供給という第2の柱も失われることを意味している。ドル体制の終焉への始まりと理解せざるを得ない。──今回の歴史的円高はポストドル体制へ向けて、国際的流動性について米国債から日本国債への一部肩代わりを求める市場の期待と理解できる。──「ねじれ現象」──ねじれはいつまでも続かないことを歴史は教えてくれる──



■@GAKUTOMO NO.371
保育園の職員会議。各クラスの子どもたちの様子や保護者の状況を伝え合う時間があります。そこで母子家庭のおかれている驚くべき深刻な状況がつぎつぎ報告されました。

ある家庭では母親が生活費を稼ぐため子ども2人をおいて深夜の水商売、子ども2人で夜8時から夜中1時まで過ごし時々朝ご飯も食べずに登園し保育園で(園の)牛乳を飲ませる。またある家庭では母親が職を見つけても体がついていかず数日で解雇をくり返し、毎回の面接や就活でお迎えの時間が大幅に遅れる。またある家庭では母親が未婚で出産、育児放棄し祖母が親権を取って育てていこうとしている・・・つぎつぎ各クラスの現状が報告され、唖然としてしまいました。

ほとんどの母子家庭が生活保護を申請し利用しているか、申請をすれば通るだろうと予想される家庭ばかりです。ある若いお母さんは生活保護の申請の仕方がわからず(生活保護に頼りたくない?)、放置し生活に困窮しているので保育園の職員が付き添い、役所まで行こうという話になっています。しかしそのお母さんはそういう話をすると欠席してしまうのでなかなかうまくいきません。お迎えのときに一緒に役所へ行こうと思うのですがお母さんのお迎えを待っていては役所が閉まってしまう・・・。そうしている間にも子どもはどんな生活をしているかと思うと一刻の猶予も許されません。

子どもたちも、とにかく保育園に来ている間は友だちの輪の中で笑い、美味しい給食を食べ、ぐっすり眠れる環境をつくっているので安心して生活ができています。そしてお母さんには毎日「どんなことがあっても何時になってもいいから明日も保育園に来てね」と声をかける毎日。

そんな職員会議の合間に、政府がすすめる「子ども子育て新システム」の話題も出てきました。もちろん園としては導入に反対の姿勢です。「子ども子育て新システム」では保育の質が下がるだけでなく、そういう家庭は保育を受けづらくなりますます社会から孤立し、見えないようになってしまいます。そうなったら今よりひどい状況になることは目に見えています!

日本も批准している「女性差別撤廃条約」の第17条には「親が家庭責任と職業上の責務及び社会的活動への参加とを両立させることを可能とするために必要補助的な社会的サービスの提供を、特に保育施設網の設置及び充実を促進することにより奨励すること」と書かれています。どんな家庭でも、“働きながら安心して子育てする”という当たり前の行為が当たり前でなくなっている今の現状をさらに悪化させようとしてる政府。完全に条約違反!

目の前で起こっている出来事と照らして怒りが湧いてきます。(麦)11/8/20


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●2011/8/22
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇読者の広場
困ったときはいつも「赤旗」
──子どもは中学時代、「潮流」の全文の書き写しを日課としていました。平易な文で温かく書いていて、楽しかったとのこと──「赤旗」をボロボロになるまで──

◇チリ軍政下の人権侵害
被害者新たに1万人
3万2000人調べ報告
──早急に必要な措置をとると表明──「弾圧のレベルからいって、被害者数は10万人をこえるはずだ」
∞∞⇒不破哲三著「激動の世界はどこにむかうか」新日本出版社p135-146 不破哲三著「新・日本共産党綱領を読む」新日本出版社p256-269


◇なぜ職がない 上
米国 シカゴで聞く
ミスマッチ§_への批判
労働需要の欠落が問題
──9・1%と相変わらず高い米国の失業率。──地域間での有力ビジネスの奪い合いが原因だ──「労働と雇用のミスマッチの解消が鍵だ」──「海外に職を移転し、賃金や労働者の権利を切り捨てるビジネスモデルこそ問題」──これはミスマッチとは関係ない──要するに、一定の雇用者が労働者を見つけられないということは、常に起こっていることで、今の高失業率に特有の話ではない──経済学をまともにやっている者なら、政治的立場をこえて、いまの問題は労働市場ではなく、労働需要の欠落だという点で合意している──

『日本経済新聞』

◇景気減速懸念・金融システム不安
4〜9%下落
世界連鎖株安
欧米株が主導
新興株は2〜4%

◇しごと再考 1
迫られるグローバル化
会社もヒトも一念発起
──東日本大震災は、日本人の仕事観にも変化をもたらした。──懸案を見据えるようになり、働く人への期待も、働き側の意識も昔に戻らない。新しい発想で仕事力を鍛え直すとき──「現地で働きたい」──震災、円高、電力不安……。日本にこもるリスクを意識し、海を越える企業の裾のは広がった。必要な人材をどう確保するか。──グローバル化の波は「同じ釜の飯」を重んじた日本型人事と意識を揺さぶる──日本の若者が内向き思考で安閑としていれば──

◇核心 編集委員 滝田洋一
世界を覆う停滞の予兆
Dの暗雲、負のバブル招く
──地下約24メートルの大金庫。分厚い扉を開けるには、3人の職員がおのおのの鍵を鍵穴に入れなくてはならない。保管物は6700トンの金だ。世界各国が外貨準備として持つ金の2割強を保護預かりしている。──日本と世界を「Dの暗雲」が覆っている──世界の国内総生産は63兆ドルだから、金融資産はその3・4倍──成長の主役を次々と交代させる成功物語は、巧みなバブル転がしでもあった──次々とバブルが崩れるなか、まばゆい光を放つのが40年前にドルと分かれた金だ──日本は停滞どころか縮小の悪循環に陥りかねない──



■@GAKUTOMO NO.370
しんぶん赤旗の14日付けの潮流は、文化ゼミナールを押し出す格好の材料でした。一橋大学大学院教授・吉田裕さんの新著『兵士たちの戦後史』(岩波書店)の紹介に絡めて、潮流記者の友人の娘さんが、東南アジアを旅し、「旅先で出会った各国の若者たちはだれもが自分の国の歴史と政治についてよく知っていた、どうもその知識は父母から聞かされたもののようだ、自分は何も話せなくて恥ずかしかったと」ありました。

ゼミナールのテーマを取り上げる意味が掲載されている資料には、「日本では、いまにはじまったことではありませんが、現に生きている人びとに直接かかわる比較的新しい時代の歴史を軽視する傾向が、明治以後、一貫してありました。」とあり、「司馬遼太郎の『坂の上の雲』が、『日本近代史のテキスト代わり』にもなっている」と指摘されています。

自分も一親として、子どもに「歴史の口承」をできるのかが問われています。

文化ゼミナールの開講まで一週間、なかなか募集はすすみませんが、青年が近代を学ぶ意義を押し出し、ひとりでも多くの青年に受講してもらうようはたらきかけたいと思います。(書)11/8/18


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●2011/8/21
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇読者のひろば
あきらめない
心に寄り添う保育士になる
──当時の園の対応は、イジメをみとめるどころか一人で勝手にケガをしたことにされたそうです。彼女は足の傷よりも心のキズの方が深いようで──

◇定点観読 サイエンス
長沼毅著「世界をやりなおしても生命は生まれるか?」
やぱり人間にはロマンが大切だ
──次々現れる流星に歓声をあげながら、宇宙と意外に近いところにいる自分を実感していたのを思い出します。──タイトルへの答えは明示されていませんが、地球の深海生物をはぐくんでいるのと同じ環境が木星の衛星にもあるらしいという話は──

◇本と話題
指揮者 フルトヴェングラー
評伝の出版相次ぐ
ナチスとの関係 今なお議論
──20世紀を代表する指揮者ヴィルトヘルム・フルトヴェングラー(1886〜1954)──生誕125年を前後して、彼の思想と行動をたどる著作が相次いで出版されました。──ナチスへの抵抗と譲歩の「危険な綱渡り」を続けた──ドイツ教養市民の保守性を指揮したうえで、フルトヴェングラーの弱点がそれと結びついていることを強調──弁護的評価に軸足を──いまなお評価が分かれること自体、問題の奥深さを物語っています。

『日本経済新聞』

◇世界 いまを刻む
UAE 産油国なのに給油行列
政府、不満恐れ値上げ慎重
元売り大手、安定供給拒む
──アラブ首長国連邦で、ガソリン不足が続いている。──原因は、原油高を背景にした政府と元売り会社の確執と──UAEは原油を産出するが、生成能力が低いため、ガソリンの多くを輸入──

◇ソ連崩壊20年
ロシア資本主義の明暗 4
未熟な司法、偏る整備
投資促進へ一体改革カギ

◇金 止まらぬ高騰
欧米債務不安◆世界景気減速
主要通貨に不信感
新興国需要も拍車
日本は「純輸出国」
各国買い増し 流出に懸念
──金が債務問題と無縁の「無国籍通貨」として買われる現象は、過去40年にわたり世界経済の根幹となっていたシステムへの疑問符と読み解くこともできる──2位の中国は世界最大の金生産国であり、国内産出の金を蓄積しながら海外からも金を購入──各国の中央銀行は軒並み金を買い増しているが、日本銀行はこの40年間、金の購入実績がない。外貨準備高に占める金の割合はわずか3%、米国の75%、ドイツやフランスの6割にくらべて圧倒的に少ない。
∞∞⇒『資本論』新日本新書 第1分冊p242-248


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●2011/8/20
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『しんぶん赤旗』

◇アフリカの角
飢餓対策協議
国連農相会合
──ソマリアなどアフリカ北東部の「アフリカの角」地域──

◇防衛省天下り団体が契約独占
基地維持の事業にメスを
──天下り団体に事実上の随意契約で多額の税金が流れていたことが問題に──財団法人防衛施設周辺整備協会。

『日本経済新聞』

◇分散の風景 5
国に頼らない
ネット活用、寄付で共助
──日本では根付きにくいとされる寄付文化──政府が税金を一手に集め、再分配する中央集権型のシステム。その機能が行き届かない部分を埋めるお金の流れの分散は、国に頼らない共助の息吹を映し出す。

◇たばこ世界大手3社の1〜6月
日本での販売 業績左右
JT 震災受け10%減益
海外2社 品薄対応で収益増
──3社とも世界100カ国で事業を展開するグローバル企業だが、日本での販売が業績を左右する構図──

◇ソ連崩壊20年
ロシア資本主義の明暗 3
インフラ整備 大号令
巨大な需要 はびこる汚職
──ウラジオストックに「世界最大級の斜張橋」が巨大な姿を現しつつあります──ロシアではいま──巨大なインフラの更新需要が生まれている──牽引役は。大規模な国際イベント
──ロシア経済の発展は輸送インフラ整備の深刻な遅れに阻害されてきた──巨額の汚職が問題を増幅する

◇円最高値 75円台
一時75円95銭
米欧経済に不安感
国内空洞化 拍車も
政府、介入を検討
──節目とみられていた最高値を突破すると、損失確定を目的とする個人投資家らの円高・ドル売りが加わり、円の上げ幅が広がった。
──今回は円相場が高値園で定着する兆しをみせており、日本の輸出企業の収益により大きな影響を及ぼす公算が大きい──高い法人税率や電力不足もあって──国内雇用への影響は避けられない──

◇企業収益
回復のハードル 上
円高 揺らぐ増産効果
──最高値を記録してなお先高観が強い円相場と、世界景気の減速懸念で、収益の先行き不透明感がにわかに強まっている。──聖域なきリストラを合い言葉に過去の円高と戦ってきた日本企業は、震災を経て「聖域なきグローバル化」に照準を定めようとしている



■@GAKUTOMO NO.369
小さい頃、自動車というものは一家に一台、当然あるものだと思っていました。住む家があるのと同じように自動車があると無意識に思っていました。テレビも同様です。ある同級生の家庭にはテレビがないということを知って、子ども心に信じられない思いで驚いたことを覚えています。

今は、車はない、テレビも見ない(もともと見ませんが、地デジ難民です)、そんな生活で別になくてもいいやん、と思います。働き出して、学びだして、いろいろな価値観に触れ、それまでの価値観を崩される経験を重ねてくる中で、子どもの頃からなんとなく持っている“自分の価値観”に気づきました。社会的に作られる意識とは、こんな風にして自分の中にあるもんなんだと思い、それに気づいた時には、そこから解放されるような気分になります。

先日、ある仲間に文化ゼミナールの魅力を伝えたく、歴史を学ぶことが青年にとって必要だということを話していました。自動車関係の仕事をしていると聞いたので、自動車ひとつ取っても・・・と、「高度経済成長」時代の話から、今の街並みも“誰か”が意図的に自動車がたくさん走れるように作ってきてるんや、という話をしました。例えば路面電車がもっといっぱい走ってるとか、自転車専用道路が整備されてるとか、もっと違う街並みもあり得たんじゃないか、と。彼女も「そうですよね、ホントですね!」と驚いて聞いてくれました。

もっと大きく見れば、日本社会の様々な問題を作りだしている根本には「二つの異常」と言われる日本社会の構造があります。一つは財界いいなり、もう一つはアメリカいいなり。なぜ、そうなのか・・・その根源が“近代”にある。

歴史の、特に“近代”を学ぶことは、現代の日本社会を捉える上で欠かせない条件です。それなのに、未来を担う青年たちが学校できちんと学んでこられていない部分でもあります。さらには、近代をゆがんだ歴史観で子どもたちに教育しようとする動きもあります。

今、青年がこのテーマをきちんと学ぶことは、将来にわたって、あらゆる労働者の闘いにとって、大きな力になっていくのではないか。大げさではなく、そう思います。(蓮)2011/08/18

◎あなたのさァ、ねっこにねェ、なにがあるか、かんがえたこと。じぶんのだけであるのでもなく、じぶんのだけでつぎのひがくるわけでもねェ。きんだいってなに。げんだいってなに。じぶんってなんなのォ。わかんないィでなくてェ、いきていてもさァ、そのまんまァ。くやしいとかんがえられェない。そのじだいにさァ、せいしゅんってなかったァかな、どんなだったのかなァ。∞∞人間の生活があり想いがつまったいまに続く時代。公式的でなく生活の言葉を求む。(む)


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●2011/8/19
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『しんぶん赤旗』

◇工場停止求め数千人が抗議
中国当局と衝突
──有毒物質を生産しているとして化学工場の操業停止を要求した住民数千人が抗議行動を展開

◇ツイッターなど制限も
英が暴動対応、中東は批判
──「市民の新しい武器」と欧米で絶賛されたインターネット交流サイト(SNS)に対し、英政府が使用制限も辞さない姿勢を示し──市民の自由弾圧を追求されてきたイランやシリアは英国の「二重基準」を批判──

◇追跡 原発利益共同体
メディアの責任 下
米と政府と産業界と
──「新聞は世界平和の原子力」──流れを加速させたのが「原子力平和利用博覧会」の開催──地方での博覧会の主催は読売新聞ではなく、米国大使館と各地の地方新聞社──アメリカの広報庁の東京担当は京都での開催について「地域担当広報官が京都会場の共催者として「朝日新聞」を選んだのは、「朝日新聞」が日本最大の新聞社であるだけでなく、もっとも影響力のある新聞社だからである」──その後は政府、産業界とメディアは一体となって原子力を推進──

『日本経済新聞』

◇脱レアアース開発加速
車向けなどハイテク素材
パナソニックや日立
中国依存を軽減
──希少金属レアアースの使用を押さえる技術開発が加速してきた。──日立製作所──基礎研究段階だが「レアアースフリー」に見通し──

◇新しい日本へ
復興への道筋を聞く 6
企業の意志決定 素早く
──韓国の「パルリ精神」に比べて時間がかかりすぎる。──韓国が日本企業から学ぶべき点は多い。団結力や正確な仕事ぶり、会社への忠誠心に加え、技術力や生産性などの強みになかなかまねができない。──日本が原発を放棄して成長を維持するのは難しい。──想定を超えた事故も、見方を変えれば経験≠セ。日本企業がこの貴重な経験を活用すれば、世界の安全な原発建設や運用を主導できる良いチャンスになるのではないか──

◇日米欧株下落
世界景気減速を警戒
輸出関連、下げ幅大きく
──下げが目立つのは金融株と並び、景気に敏感な輸出企業の株価──

◇分散の風景 4
広がるつながり
緩やかな縁、安心生む
──しがらみのない付き合いが、こんなに新鮮で心のよりどころになるとは──震災をきっかけにした「つながり」の再発見や職場の縁や地縁を超えたネットワーク。背景には単身所帯の増加が映す縁の希薄化──主席研究員は「家族や職場だけに集中する人間関係の分散を進める必要がある」と指摘──共通するのは、誰かと一緒に不安を乗り越えたいという切なる思いだ。

◇ソ連崩壊20年 2
ロシア資本主義の明暗
首相の旧友に巨大利権
「第3の企業家」が台頭
──「旧友グループ」──ソ連崩壊後の90年代に実施された大規模な民営化で、政権と癒着し不当に安い価格で国家資産を手に入れた新興財閥が台頭した──「シロビキ」といわれる──90年代に似た癒着の温厚をつくり出す危険をはらみながら、利権を貪欲に求めるビッグビジネス──



■@GAKUTOMO NO.368

経済学コースで『資本論』を読んでいます。少し前になりますが、講義の中で、“貨幣”についてふれられていました。商品交換の歴史的な発展の中で貨幣が生まれてくるということが分析されていました。

その中に、「諸商品価値は、このようなさまざまな金分量として相互に比較され、はかられ合う。そこで、諸商品価値を、その度量単位としてのある固定された分量の金に関連づける必要が技術的に生じてくる。この度量単位そのものは、さらに可除部分(割り切ることのできる個数部分)に分割されることによって度量基準に発展させられる。金、銀、銅は、それらが貨幣になるまえに、すでに金属重量としてこのような度量基準をもっているので、たとえば一ポンドが度量単位として役立ち、そこから一方では再分割されてオンスなどになり、他方では合算されてツェントナーなどになる。だから、すべての金属流通では、重量の度量基準の既存の呼称がまた貨幣の度量基準または価格の度量基準の最初の呼称をなしている。」(資本論@p165〜166)とあります。

先生も、「イギリスのポンドなどのように、もともと重さの単位だったものが、そのまま貨幣の単位になっている」という解説をされていました。そして「“円”もそうなんです…」とサラッと言っておられました。

たしか“両”“匁(もんめ)”“銭”といったのは、重さの単位だし、それが貨幣の単位になっている。“円”もそうなのかと驚きました。

インターネットで調べてみると、さらに驚きました。

“円”の正字体である“圓”。それは中国の“人民元”、台湾の“ニュー台湾ドル(台湾元)”、香港の“香港ドル”、韓国、北朝鮮の“ウォン”、そしてモンゴルやマカオといった東アジアで使われている通貨の正式名称であったり、漢字表記したものであったりということ。

つまり東アジア一帯の通貨は、“圓”で統一されているということには驚きました。

28日からはじまる第1回文化ゼミナール、そこでは“日本社会を構造的に把握するために”ということで、まず、“ふたつの近代…ドイツと日本はどうちがう”、そして“アジア・日本と日清戦争、日露戦争”といった講義になっています。

先の“圓”に代表されるように、もともと東アジア一帯は、(その時代におけるいろんな問題点はあったにせよ)中国を中心とする一つの大きな経済圏であり、文化圏でありであったのだと思います。

しかし、特に明治から昭和における日本がすすめた中国や東アジア諸国にむけた戦争や、総合コースの第8課でもふれられた日本人がもつ“アジア観・中国観”というものがいかに形成されていくのか…。21世紀においても、先の中国における“高速鉄道事故”のマスコミの過剰な報道や、アメリカと一体となって沖縄に軍事基地をおき、外交による話し合いではなく、軍事的に中国や北朝鮮などをけん制するあり方…。“文ゼミ”と重ねて、今、考えるべき課題だと思います。(吉)11/08/13


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●2011/8/18
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『しんぶん赤旗』

◇シリーズ原発事故
異質の危険
核のゴミ
放射能 半永久的に
──原発の運転中、核燃料の核分裂によって、放射性のセシウムやストロンチュームといった核分裂生成物(死の灰)が大量に生成します。通常、使用済み核燃料には、新しい核燃料の1億倍の放射能をもつ死の灰が閉じこめられています。──製造直後のガラス固体の表面の放射線量は毎時約1500シーベルト。わずか20秒浴びただけで致死量に達する線量──すでに1702本が国内に保管されており、今ある使用済み核燃料をすべて再処理する約2万4100本に──

◇追跡 原発利益共同体
メディアの責任 上
はじめから「安全」宣言
──米国大統領が国連総会でおこなった演説「アトムズ・フォー・ピース」がきっかけ──いち早く反応したのが読売新聞──

◇ノルウェー連続テロ
隣国フィンランド「右派警戒」強まる
──隣国ノルウェーで7月の起きた連続テロ事件をきっかけに、反欧州連合や反移民を掲げる右派政党への警戒感が強まっています。──高福祉や高い国民所得などノルウェーと共通した点も──

『京都新聞』

◇漂流マネー 揺らぐ市場
格下げ米国債、消去法で「買い」
──欧米の財政危機に端を発した世界のマネーの漂流が市場をゆさぶり続けている──一見、不自然に見える価格上昇の背景には、リスクを避ける米国投資家の姿勢──皮肉な図式──2008年秋のリーマン・ショック後、世界経済は先進国頼みによる成長の限界が鮮明になった。世界の資金の潮流が転換点を迎える事態も想定されている──

『日本経済新聞』

◇新しい日本へ
復興の道筋を聞く 5
マーク・ベニオフ氏
有望ベンチャーに光を
──「あれはできない」「これもできない」と、あきらめる癖がついてしまっている。まずは成功例に目を向けることから始めてはどうか」──日本の消費者や企業はどこよりも早く最先端の技術を使いこなし始める──

◇分散の風景 3
変わる時間感覚
集中避け余暇楽しむ
──「節電で時間の感覚が変わった」──電力不足で広がる勤務時間の分散。「9時から5時まで」「土日休み」といった常識は崩れ、時間の自由化が進む。──自由化がすすむのは「24時間」だけではない──勤め先がお盆の一斉休業をやめ──問題もある──誰もが等しく与えられる「24時間」「365日」をどう使う──

◇転職市場の拡大続く
紹介大手、求人40%増
7月末、IT・商社など

◇ソ連崩壊20年 1
ロシア資本主義の明暗
製造業再建、外資頼み
脱・資源エネ依存 岐路に
──91年のソ連崩壊で民営化されたロシアの製造業は、流入する輸入品と激しい競争にさらされた。品質で欧米諸国に大きく劣る「ソ連製」の問題を20年間克服できていない──ソ連時代に世界水準を誇った民間航空機も例外ではない──07年にようやくソ連崩壊前のGDP規模を上回ったロシア経済──



■@GAKUTOMO NO.367
ある大企業子会社の製造現場で働く青年と、久しぶりに連絡が取れました。最近、仕事で帰るのが23時頃になるようなことが増えたと・・・震災の影響で、受注が増えているそうです。詳しく聞くと、ソーラーパネルのもっと効率の良いものを開発しているのだとか。

原発がだめとなると、ソーラーパネルが次なるもうけの種・・・!資本にとって今の状況は“特別剰余価値”を得る絶好のチャンスなのかもしれない、と思いました。

マルクスは言います。「そして資本家は、この『青春の初恋の時代』を、労働日のできる限りの延長によって、もっとも徹底的に利用しようとする。利得の大きいことが、いっそう多くの利得への渇望を激しくする。」(新日本新書「資本論B」703頁)・・・「労働日のできる限りの延長」・・・まさにその状況です。自然エネルギーへ向かうこと自体は大歓迎なのですが。

また、彼はぼやいていました。「一緒に働くおばちゃんには『組合の人は残業せんと帰れるんか』っていやみ言われるし・・・」と。組合の会議や交渉などがあると優先的に残業を切り上げてそちらへ向かうからだそうです。労働組合では今、不安定雇用労働者の雇い止めがあったので闘っていると話していました。

日本共産党創立89周年の記念講演で、企業内での深いところで起こっている変化として、職場活動家をめぐる経験が話されていたことを紹介しました。「これまで差別・排除されながらがんばってきた日本共産党員が、多くの労働者から仕事への真剣な態度、信念をまげない生き方において尊敬され、会社からも『共産党員のあの人ならば労働者の心のケアをすることができるはずだ』と頼りにされる存在になっている」と。

自分の生き方として、仕事や活動にどう臨むか。マルクスを学ぶ意義は大きい!(蓮)2011/08/12

◎“特別剰余価値”の理解が…、続く文章に「労働日」がでてくのでは不十分と指摘せざる得ない。(む)


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●2011/8/17
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『しんぶん赤旗』

◇「富裕層に増税を」
米紙に著名投資家が寄稿

◇馬毛島 利権争奪の歴史
──開発を巡っては百鬼夜行の争奪合戦≠ネどといわれ、つねに政官財が絡む利権の対象に──今回の米空母艦載機離着陸訓練の移転候補地をめぐる選定にも政界による利権はないのか──

◇ドル衰退 ニクソンショック40年
基軸通貨の裏付け失う
新しい体制への模索活発化
──当時、米国が圧倒的力を持ち、世界の金の7割を保有していたことで──ブレトンウッズ体制は、米国だけが自国通貨をもって世界から好き勝手に買い物ができる仕組み──一国の政策に左右されない「真の国際準備通貨」の必要に言及──

◇いまメディアで
どうなっている「権力監視」の原点
原発
反省どこへ
「原発ゼロ」行動1行も報道せず
政治
被災者置き去り
「二大政党」・政局中心報道
経済
財界の代弁
消費税・TPP推進で共同歩調

『日本経済新聞』

◇新しい日本へ
復興の道筋を聞く 4
──日本人の特質は我慢強さにある。自然災害であれ、経済、社会、政治的な思わぬアクシデントであれ、これまでさまざまな混乱をくぐり抜け、今日までの歴史を築いてきた。決して弱くはない。──高度経済成長期には政治の安定が求められた。これからは「動き」だ。特定のリーダーや政治組織が、いつまでも同じ運動法則で政権を保つのは難しい。政権交代は起こるべきくして起きたが、我々にどういう仕組みで交代するのかという予備知識がなかった──

◇モトローラー携帯を買収
グーグル、陣営固めに腐心
韓台勢つなぎ留め
日本勢はシェア拡大課題
──グーグルは、携帯電話の基本ソフト「アンドロイド」陣営の強化を──

◇分散の風景 2
「待つ」より「使う」
トランクルーム──カーシェアリング──クルマ離れ世代≠ニ呼ばれる20〜30代の利用が主流だったカーシェアリングは、年代を問わず市民権を得た。──震災はモノを持つことの意味を問いかけた。かけがえのないモノがある。過剰に買い込んでも、それが一瞬で失われることもある──共有という所有の分散──



■@GAKUTOMO NO.366
いま運営委員会で「山宣」が読まれています。自分が本格的な活動をすすめる上で大きな影響を与えられた「山宣」。論議の話題になっていると、いまもドキドキしてつい話題に入りたくなってきます。(入りませんが)

あの頃(読んですぐ)は「社会のなかで弱い立場にある人のことを考え、自分の裕福な生活を捨ててまでその人たちを助けようとしたすごい人」という羨望のまなざし、憧れの存在でしたが、いまは同じ志をもって資本主義社会で生きづらさを感じている労働者、青年に働きかけている自分とも照らし合わせて“社会的な存在として自覚した生き方をした大先輩”という少し深い見方になったように思います。

それは労働学校で運営委員をして「個性とは」を学んで身についた見方だと思います。個性は自分だけでは輝かない。社会をつくっている人間1人ひとりも同じように輝くことで輝いていく・・・。それを阻むものは何なのか!そこを変えないと個性は輝かないそのことを発見したとき、一気に自分の活動に対する誇りと喜びが増すのを感じたことを覚えています。

それがいまの運営委員会で集団的に論議され運営活動に反映されていると思うとまたまたドキドキしてきます。(麦)11/8/11


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●2011/8/16
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『しんぶん赤旗』
◇パレスチナ
独立国家承認申請へ
来月・自治政府
国連事務総長に
──パレスチナ自治政府の独立国家としての承認について、アッバス議長自身が国連総会が始まる9月20日にパン・ギムン事務総長に申請することに──

◇電力会社など発行の雑誌
東電免責の記事
麦わら汚染・賠償は「火事場泥棒」

『日本経済新聞』

◇分散の風景 1
どこでも職場
出社不要、多様な働き方
──東日本大震災から5ヶ月。暮らしの前提が変わり、生活スタイルの見直しが広がってきた。「分散」をキーワードに、日常の変化を見つめた。
──7月から始まった在宅勤務制度。──効率を最優先してきた日本企業。オフィスを集約し、社員は集まって仕事をする職場スタイルがこれまで主流だった。──テレワークを導入する企業の比率は──赤坂の共有オフィスは本社から離れてみる職場の実験場。──普段の職場から離れて初めて見えてくる風景。「職場」のイメージや固定観念を解き放てば──

◇1日均衡
ミクロの楽観、マクロの悲観
ソブリンショックが世界を駆けめぐった先週。株式市場も大いに動揺──今回のショックとリーマンの時とは──足元の業績は悪くない。3年前の機器を経て、リストラや財務の強化も進み、震災からの供給網の復旧も早いペースで進んだ。それなのになぜ株価がこれほど動揺するのか。ミクロの楽観とマクロの悲観が交わる場所はまだ見えない。


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●2011/8/14
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『しんぶん赤旗』

◇南米諸国連合
対米依存からの脱却
地域金融基金を創設
決済も各国通貨で
──南米諸国連合は12日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催した財務・中央銀行総裁会議で、金融安定化などに活用される地域金融基金の創設や域内貿易の活性化、各国通貨での決済などを推進することで合意しました。対米依存からの脱却、経済的自立にむけた新たな一歩──
──UNASURのメヒア事務局長は、だれもが「この会議をこの地域にとって歴史的画期とみなした」

『日本経済新聞』

◇世界 いまを刻む
ヒロシマ 機密写真に光
原爆投下後の市街 NYで公開
米調査団が撮影⇒遺品から流出⇒ごみから発見
──原爆投下直後の広島で撮影され米政府が機密あつかいとした写真がニューヨーク市の「国際写真センター」で公開されている──貴重な写真は何度も歴史の闇に消えかけながら奇跡的に生き残っ──

──写真展の開催が可能になったのはいくつもの偶然が──0年春の宵、ボストン郊外に住むダン・レヴィー氏は飼い犬の散歩の途中で、道路に積み上がった粗大ゴミの中に、古ぼけた革張りトランクを見つけた。開けると、大量の古い写真がぎっしり──「原爆投下直後の写真」──広島の惨状が広く伝われば米政府は批判にさらされる。米政府は写真を機密文章扱いにし一般の目から遠ざけた。──「押さえつけられた写真にまるで魂があるかのように、復活してきたことが不思議」──

◇先高観で個人買い
金関連投信への資金流入が最高
1〜7月260億円
──金先物などに投資する投資信託への国内での資金流入額は今年に入ってから260億円と、年間ベースの過去最高──

◇新しい日本へ
復興の道筋を聞く 3
イアン・ブレマー氏
明確な外交戦略を持て
──国内市場は縮小、労働コストもエネルギーも高い。──日本は「成長」への投資をあまりに怠ってきた。人口減少は深刻だ。──脱原発は日本経済にマイナス──世界は西側の自由市場の資本主義と、中国など国家資本主義がぶつかりあう時代に入った。──極なき時代──

◇けいざい解説
「平成の開国」米の本音
──ホワイトハウス高官によると、対日政策に大きな影響力を持つ「ジャパンハンド」の間で今春、日本の環太平洋経済連携協定(TPP)参加に関しこんな「仮説」が──地震と津波で壊滅的打撃を受けた東北地方の農地を政府が一時買い上げ大規模化し、意欲的な若者や企業に農業経営の門戸を開く。高齢の農業者は国が手厚く保障し必要なら海外移住も支援する。農の国際競争力向上に道筋をつけ、復興とTPPを両立──


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●2011/8/13
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『しんぶん赤旗』

◇中国高速鉄道事故
問われる「独立王国」鉄道省
癒着 は発注者と受注者が事実上同じ
隠蔽 「事故の時はいつも同じことを」

◇追跡 原発利益共同体
メディア・ゼネコン・金融
監査役は東電元社長
経営の現場にも参加
──東京電力元社長の南直哉氏は2006年からフジテレビやニッポン放送(ラジオ)、扶桑社(出版)などを束ねるフジ・メディア・ホールディングスの監査役に就任しています。08年からは子会社であるフジテレビの監査役──テレビ東京の──鹿島建設、三井住友ファイナンシャルグループ、06年からは三井住友銀行の監査役にも──鹿島建設は──三井住友銀行は──監査役は、会計の監査にとどまらず、業務全体を監査します。

『日本経済新聞』

◇新しい日本へ
復興の道筋を聞く 2
ビル・グロス氏
成長こそ唯一の解
──「世界的低成長は長く続くだろう。「ニューノーマル」といっていい。最近まで先進国の成長ペースを──いまやゼロとかマイナスの成長も否定できなくなった。──「悲劇が構造改革のきっかけになり、長い間つづた経済の低迷に歴史的な終止符を打つとも期待もした」──「政治には失望している。震災は法人税の減税など構造改革の議論を棚上げする良い訳に使われた」──

◇パソコン30年目の再挑戦 下
OS+MPU 連合割拠
──最高責任者は1月、来年にも出す次世代基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」をインテル規格以外のMPUでも動くよう設計する方針を表明──



■@GAKUTOMO NO.365
歴史教科書の採択が問題になっています。戦争を美化した教科書が採択されればどうなるのか、考えると怖くなります。教科書を使う立場にいる母とそのことについて話すと、「若い教師たちはなぜ歴史を学ぶのかきちんと知らないまま教師になっているから、教科書に書いてあることをそのまま教えることしかできないと思う。」という言葉が返ってきました。

その言葉で私も歴史を学ぶ意義を知ったのは労働学校に行ってからだということを思い出しました。

加藤周一著「学ぶこと 思うこと」には「現在において過去と未来は出会っている」、「現在は過去の結果であると同時に、現在のすべての行動は未来へ向かっているのですから、過去は未来へ向かっての行動の条件である」と書かれています。

いつ、どんな出来事が起こったかをいくら覚えても、受験にしか役立ちません。でも、なぜ過去にそのようなことが起こったのか、それが現在に何をもたらしているのかを学ぶことは、これから自分が生きていく未来をどんな社会にしていきたいかを考えるときに不可欠です。

8月11日付のしんぶん赤旗に、「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社歴史教科書を6年間使ってきた東京都杉並区の教育委員会が開かれ、つくる会系の教科書が不採択になったという記事がありました。つくる会系の教科書について「子どもが自分で考えられる力がつかない」「教員が使いにくく、生徒の学ぶ意欲がわかない」と推せない意見が多数を占め、不採択となったそうです。

「学校教育というものが与え得るもっともよいことは、そのひとが一生自分で勉強をつづけてゆけるために必要な勉学というものの『方法』を身につけさせるという点になければならない」(宮本百合子著「若き知性に」)。自分で判断していける目を育てる教育。歴史だけに限らず、学校教育全体に求められています。そのためにはそんな目を持った教師を学校現場に増やすことが、まず必要です。起ち上がれ!先生たち!(螢)11/8/12


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●2011/8/12
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇民間戦争被害者救済を
沖縄 国家補償求め全国集会

◇食料自給率39%
昨年度 天候不順で17年ぶり低水準

◇東エレサレムに
1600戸建設を承認
イスラエル内務省

◇スポーツサイト
女子W杯決勝中継
伝えなかった美しい場面
──たしかに、W杯は優勝は快挙です。しかしこの試合は、お互いに全力を出し尽くしたフェアプレーの手本といっていいものでした。宮間選手とワンバック選手の行動は、それを象徴し、さらに完成させる本当に美しいもの──

『日本経済新聞』

◇米欧市場 不安が共振
財政再建迷走で標的に
仏の苦境、米と似る
──現在は最上級にある仏国債の格下げの噂が飛び交った10日、仏三大銀行の株価は約10〜15%下落した。──ユーロ圏の大国である仏の財政赤字の国内総生産比率は金融危機を境に悪化。2010年は約7%に達し、財政不安に揺れるイタリアの約5%を上回った。──

◇欧州不安での打撃懸念
米銀株に下げ波及
──これまでギリシャなどの危機を受けても欧州域内の不安にとどまる傾向がみられた。今は欧州銀行間で売りが連鎖しやすく──

◇ジェトル報告
世界貿易額 昨年22%増
対外直接投資 中国、日本抜き6位
──リーマンショックによる落ち込みの反動などを背景に過去30年間で2番目に伸び──

◇金高騰 急ピッチ
NYで18000ドル 貴金属店は活況
──欧米の債務問題や世界景気の不透明感を背景とした金相場の上昇が止まらない。──銀座店は購入や売却に3時間以上かかる──

◇新しい日本へ
復興の道筋を聞く 1
坂根政弘氏 コマツ会長
過当競争脱却し海外へ
──「コマツは建設機械を国内外で半分ずつ生産している──根っこにある日本固有の問題は。「成長しないデフレ国家であることだ。」──世界の製造業に欠かせない部品・素材企業が国内に多いことが震災で分かった。──「「雇用を守るために一度始めた事業をやめるわけにいかない」という経営者がいるが、本当に雇用を大事にしているのか。そんな企業同士が一緒に」──日本企業が生かすべき強みは何か。「あらゆる部品・素材を国内で調達できり産業集積だ。──」



■@GAKUTOMO NO.364
8月6日の原発署名街宣は特別な思いを持って、参加しました。

前日に読んだ「しんぶん赤旗日曜版」の一面は「被爆者からのバトン」という見出しで、長崎の被爆者の方と千葉の大学生の対談が載っていました。長崎の被爆者の方が核兵器と原発を重ねて「人間に制御できないのが放射能の恐ろしさです。私の体がそれを証明している」と話されていました。その発言で改めて、原発、放射能の恐ろしさを実感し、周りの人にもそれを伝えたいと思いました。

私自身、今回の福島第一原発事故までは原発に対してそれほどの関心は持っていませんでした。事故が起こってやっと考え、学び、原発をなくしたいと思いました。まだまだ原発についてどんな仕組みなのか、何が危険なのか知らない人がたくさんいます。署名活動の中で伝えていくことが、今の私にできることだと思っています。

署名してくれた大学生は「日本は原爆を落とされている。それなのに、日本だけいつまでたっても原発に依存しようとする姿勢を変えないことが不思議」と言い、旅行中の男性は「今変えないともう変わらないと思う。反対の声をあげないと」と話してくれました。そのとおり!

「学ぶこと 思うこと」(加藤周一/岩波ブックレット)にこんな言葉がありました。「集団がこれはまずいと思ったときに方角を変えるためには、その前から少数意見をその中に保持していなければいけません。そうでなければ方角を変えられなくなってしまいます。」「いまの日本の社会のあり方に対して、あなた方はいつまでも黙っていてはいけないでしょう。……自分で考えてください。あなた方が自分の頭で判断を下す必要が出てきている、いまの社会は、そういう状況になっています。」

1人1人が考え、判断し、声をあげる。それが今、求められています。(螢)11/08/08


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●2011/8/11
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇チリ15万人デモ
──南米チリの首都サンチャゴで9日、公教育に充実などを要求するデモが行われ、約15万人が参加──プラカードを掲げて進むデモには、沿道のビルの窓から、住民が声援を送り、政府への抗議を示して「なべたたき」をする光景も──

◇賃金低い地域の介護報酬減
社保審方針 8割の自治体は引き下げ
──人件費の地域差を調整するためとして、介護事業所に支払われる介護報酬につけられている地域差を見直す方向を決めました。──見直し案では──その上で「その他地域」などの介護報酬を引き下げ、その財源で「特別区」などの都市部の介護報酬を増額──委員からは「「その他地域」では給与を下げろというに等しい」などの──圧倒的多数の自治体で事業所が減収を強いられる──

『日本経済新聞』

◇国の借金943兆円
国民一人あたり738万円
6月末 最悪更新

◇マネー波乱 6
ドル40年目の不信
世界経済の基軸揺らぐ
──金とも交換停止は苦肉の策だったが、「大統領はテレビ演説で勝利宣言のように振る舞った」──米国債の格下げは一つのきっかけにすぎない──通貨と金融は一つだが、財政は国ごとにバラバラ。そんなユーロというしくみが市場の攻撃を受けている。──棒を飲み込んだように増税反対と歳出削減を主張する「茶会党」──リスクを恐れた資金は円やスイスフランに流れ込み──40年前にドルとの絆を断った金に投資資金が流れ、1トロイオンス1800ドルを突破した。金の高騰はドル不信と同時に、グローバル経済の基軸喪失をも映し出し──

◇パソコン30年目の再挑戦 上
ネット進化で脱「標準」
使いやすさ、選ぶ基準に
──現在の標準的なパソコンの原型「IBMーpc」がデビューして12日で30年──直感的に操作できるスマートホンも──端末には技術仕様の世界標準がなくなり、利用者にとっての魅力や使いやすさで選ばれる時代に突入──



■@GAKUTOMO NO.363
ずっと@gakutomoに書きたくてかけなかったのですが…最近、いろんな街宣で街角で、街ゆく青年に声をかける機会がたくさんあります。

信号待ちの人に声をかける、結構勇気がいることです。田舎町を旅行したとき、道を行き交う人たちが、旅行者も含めて、「こんにちは」とか「どこからこられましたか」と気さくに声をかけられ、こちらも心を緩めてあいさつしたりすることはありますが、なかなか街中で、突然声をかけられることもないし、かけることもないのが日常になっています。

その中で、街ゆく青年の姿で一つ気になっていることがあります。それは、歩いている人、自転車に乗っている人たちの、本当に多くの割合で、イヤホンを…たぶん音楽を聴いているのか…しているのです。話かけても、最初の言葉がききとれず、わざわざ外して会話をしてくれるのはいいのですが…。

昔、事務局長が、保育士の運営委員に、バイクに乗るとき「保育士なら自然の音を聞かないと…」という話をされていたことを思い出します。

私はたまたまですが、イヤホンをしてまで音楽を聴く習慣がないし、バイクに乗るときならばフルフェイスが苦手なくらい、外の音を聞かないと落ち着きません。自転車や、歩く時も、“裸耳”でいます。

今年は、梅雨が早く明け、夏が始まりましたが、しばらくセミが鳴いてなかったように思います。今は、朝からうるさいくらいに鳴いていますが、そうした自然の声や音は、日常生活にとけこんでいるように思います。山奥にある大きな滝で、水が流れる大きな音に、鳥たちは驚くことはありませんが、ヘリコプターの音で鳥は逃げていくとか…。

沖縄で米軍の爆音を聞いた時、身体の中から恐怖を感じたことを思い出します。それは、けっして日常生活にとけこむ“音”ではありません。

夏は暑い、京都は特に蒸し暑い、盆地なので風も弱い、そして、セミが鳴いている…。身体全体で自然を感じることを忘れてはいけないんだと思います。(吉)11/08/09

◎個性的に生きているつもりの青年が、実は24時間管理されている姿ではないか。見ざる、聞かざる、言わざる 孤立化された青年はチカヨラズ……。青年を支配・管理しているものに対して怒りをもって闘う姿勢が問われている。青年に「あわせる」ことではないのだ。(む)


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●2011/8/10
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『しんぶん赤旗』

◇民自公3党合意
国民裏切り悪政共同推進
政治の信頼揺るがす
──これで政治そのものがなりたつのか─。民主、自民、公明3党が密室協議をへて確認した民主党政権公約見直しの合意は、2009年選挙での民意を踏みにじるだけでなく、政治の信用が根本から問われる事態。
──国民に対する公約を政党がいとも簡単に投げ捨てる。しかも──自民党の言うがままに──国民は選挙で何を判断基準にすればいいのか──

◇世界株安 ゆらぐドル
実態経済の弱さ 露呈
日米欧「内需活性化」が共通課題
──基軸通貨ドルの信認が揺らぎ、世界的な株安の連鎖が──マネー資本主義は、自ら自分の墓を掘っている──
──基軸通貨ドルのもとで米国は、その特権的立場を活用し、「マネー資本主義的繁栄」を享受──その申し子でもある大手格付け会社に、今度は格下げされ──市場原理主義のジレンマ
──その一方、実態経済は疲弊し──これがもう一つのジレンマ──

◇ひと
大量解雇とたたかうソニー労組仙台支部委員長

『日本経済新聞』
◇金先物が最高値一時1グラム4399円に

◇ロンドン暴動 各地に飛び火
店舗襲撃 330人超逮捕
貧困地域発 失業が背景か
──6日の暴動は1995年にロンドン南部ブリクストンで起きた、黒人容疑者が警察署で死亡したことに対する抗議行動の拡大による暴動以来の規模と──

◇日本再生の記憶と遺産
戦災復興 1
都市構想 高度成長の礎
広い道・緑・終戦前に描く
──「マッカーサー道路」と呼ばれ、戦後約60年間、着工が凍結さていた幻の道路の工事が進められている──彼らが策定する復興計画は空前絶後の規模だ。空襲の被害は全国で──関東大震災と比較すると被災面積は約14倍、同人口は約6倍、同戸数は約4倍──「千載一隅のチャンス」であった──東日本大震災の復興に臨むいま、未曾有の荒廃からたちあがった先人の取り組みを振り返る。




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●2011/8/9
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇シリア弾圧55人死亡
国際的非難 高まる
解説
「抗争」長期化
宗教的少数派が多数を支配
──多数の犠牲が出ている背景の一つに、シリア独自の社会構造を指摘する声が──シリアでは、アサド大統領や軍・治安部隊のトップ、与党バース党幹部は──その人口比率は12%といわれて──支配層は宗派的にも結束しており──

◇侵略美化の授業の勧め
侵攻▲「現地は歓迎」特効▲「自ら志願」
自由社・扶桑社の教師指導書
──両者の教科書はどのような授業を教師にさせようとしているのか。──日本の侵略戦争を「大東亜戦争」と呼び、「アジア解放のための戦争」「自存自衛の戦争」と描き出し──「特攻隊」についての」授業は、さらに侵略戦争美化の様相──育鵬社版や自由社版の教科書が採択された地区では、このような授業が推進されるように──

◇読者の広場
当時の細胞は反対決議した
──記念講演、一気に読みました。その中で原発問題にふれられた箇所に引きつけられました。──1953〜55年当時──茨城県東海村に原子力発電所建設がもちあがり、私は那珂湊の共産党細胞(現支部)の会議に出席し、反対運動をすすめることを決議しました。このたたかいは、61年の中央委員会総会の「原子力問題にかんする決議」以前であったことを──

『日本経済新聞』

苦悩するアメリカ 4
復活への試練
金本位制への郷愁
歯止めなき借金 限界
──アイオワ州デイモン。一人の女性の演説に聴衆が沸いた。「金本位制をよく検討したい。価値のないお金(ドル)が印刷され続けている」女性は2012年大統領選の共和党候補として急浮上しているバックマン下院議員──イベントが訴えるのは、1971年にニクソン大統領が停止したドルと金の交換の再開。──ご都合主義のドル安戦略が、予期しないドル離れにつながるリスクが増している──米国の根幹を支えてきたドル基軸。その揺らぎは──

◇米国債格下げ、アジアの政策ゆらす
「ドル持ちすぎはリスク」
比率下げに言及
中国人民銀行の金融政策委員
──「米国は衰退の過程に入っており、中国がドル紙幣を多く持ちすぎることは当然、リスクだ」──

◇一日均衡
弱い政治の思いツケ
──米連邦債務の上限を巡るワシントンの混乱。スタンダード・アンド・プァーズによる米国債の格下げと市場の動揺。米債務を巡る先週からの騒動で露呈したのは、弱い政治がもたらす代償があまりに大きいという教訓。──経営者は激化する競争に勝ち残ろうと決断を下している。変わらない企業の代表と目された日立製作所ですら、三菱重工業との──

◇花火の輸入価格上昇
原料硫黄、肥料向け需要増
──家庭用花火の輸入価格が上昇──家庭用花火の大部分は輸入品で、うち中国品が9割を以上を占める。

◇ベネズエラ・チャベス大統領
がん告知「大泣きした」
──6月病名を告げたのはフィデル・カストロ前国家評議会議長で「命あっての革命だ」と摘出手術を受けるよう助言。チャベス大統領は「一人にして考えさせてほしい」と──トイレで鏡を見ながら「なぜ自分ががんに」と泣いた──


■付録
月刊『経済』2011年 9月号

銀行の3月期決算
本業の減益も債権売却で増益
──集めてきた資金を貸し付けを通じて供給し、産業資本への転化を仲介するという銀行本来の役割を期待できないし、取引先企業を育成し、自行の取引基盤を強化することもできない。
現在の銀行経営者の多くは、新自由主義の市場万能の悪しき経営思想≠ェ跋扈した経済界で育成されてきた。




■@GAKUTOMO NO.362
私は、学校で習う社会の授業が大嫌いでした。歴史は年号や人の名前や起こった出来事、地理は国や都市の名前、その地域の特徴・・・など、覚えないといけないことがいっぱいで覚えられない。なんでそんなこと覚えないといけないのか、面白くない・・・。そんな理由で、大嫌いでした。

何年か前に、その大嫌いだった社会の授業をしてくれていた先生からの手紙を見つけました。中学3年の最後の授業の時に、全員に配ってくれたことを思い出しました。

「9年間の義務教育が終わろうとしています」という書き出し。「さて、今後君たちが生きていく世界はどのような世界になるのでしょうか。どのような世の中になるかによって、君たちの人生も大きく違ってきますね」・・・「どのような世界をつくっていくのか、どのような人間関係を結んでいくのか、どのような幸せを目指していくのか。君たち一人ひとりの生き方によって、将来の世界がつくり上げられるのです。君たち一人ひとりの生き方によってです。それを忘れないでください。そして、世の中をよぅく見つめてください。見つめ続けていってください。」と結ばれていました。

私は働くようになってから、仲間とともに社会のことを学び、人間について学び、働くことについて学んで、自分の生き方を考え、自分の足で生きることを自覚するようになりました。中学校時代にはよくわからなかった先生のメッセージ(なんとなく、子どもながらにも、先生の思いを感じて大事にしまっていた手紙・・・)が、今、わかる気がします。

手紙には、「今後の君たちが歩んでいく方向を考えていくための学習です。決して“物識り”になるための勉強ではありませんからね。」とも書かれていました。人間的な情熱を感じます。

なぜ、青年が社会のことを学ぶ必要があるのか。自分の人生を自分の足で生きるためにこそ必要なのだと思います。また、覚えるだけの「勉強」ではなく、それに役立つ学習こそ、必要です。(蓮)2011/08/08


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●2011/8/8
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇テレビ時評
「帝国マードック」の終焉
──スキャンダル・ジャーナリズムとゴシップ報道の意味を取り違えた新聞の末路を象徴する事件──彼の哲学は「優れたメディアとは大発行部数、高視聴率のメディアだ」と主張したように文字通り市場主義型のジャーナリズム──市場主義型のジャーナリズムとは政治権力との癒着、ダブルスタンダード──事件はメディアを金のなる木≠ニみなした時代の限界を告げた。

◇米国の4500万人が空腹とたたかう
食料補助受給者
不況を反映
──米政府の「フードスタンプ」とよばれる低所得者向け食料品購入補助制度の受給者が、5月現在で約4570万人に達したことが6日までに、農務省のしらべで──米国民の約15%が空腹と闘っていることになり、失業率の高止まりなど長引く不況の影響を反映した形です。

◇イスラエル
25万人 物価高に抗議
イスラエルで6日、物価値上げに反対するデモが行われ、全国で少なくとも25万人が参加しました。過去数十年で最大のデモ──このデモが「アラブの変革」に刺激を受け、政治的ではないにせよ、経済的要求で行動に立ち上がった──

◇断面
震災復興へ相次ぐ講演・シンポ
生活再建が「構造改革」か
──注目されるのは──岡田知弘京都大学教授の講演──二つの方向を示しました。一つは「『人間の復興』の道」です。──もう一つの方向は、政府・財界がすすめる「創造的復興」路線──一方では被災者の願いに逆行する議論も──

◇3・11から 日本を問う
フォートジャーナリスト豊崎博光さん
世界の被爆者重なる
──放射能汚染の特徴は人間の生存を脅かすだけではなく、住んでいる土地、地域のコミニティーや文化まで破壊する──各地に避難した福島の被災者とロンゲラップ島の住民が重なって見えてなりません。──放射能被害で見落としてはならないのは、心の被害──アメリカには、大気圏の核実験に参加して被爆した兵士が──家庭は崩壊──福島の子どもが避難先で「放射能がうつる」といわれ差別を受けたと報じられています。被災者の心まで傷つけることがあっては──原発事故、放射能被害を考えるとき、人間の命の視点が大切です。──

◇シリーズ
原発事故 異質の危険
植物連鎖で生物に蓄積
──5月末までに457件中27件で暫定規制値を超える放射性物質が検出──陸上の生物については1968年に現在のウクライナで起きたチェルノブイリ原発事故の放射能が周辺地域の野生生物に与えた影響が──ツバメ──

『日本経済新聞』

◇フォローアップ
いじめ後遺症
大人の今も……
ひきこもりの原因に
学校や教委「長期支援難しい」
──いじめによる心の傷が、成長してからも残る「いじめ後遺症」への関心が高まっている──「思春期のいじめでふさぎ込み、一生立ち直れない人も多い」と──

◇設備投資
自動車3割、電気2割増
非製造業は9%プラス
──2011年度の設備投資動向調査の最終集計によると、けん引役の自動車は環境車や新興国向けに重点を置き、前年度実績に比べ3割増やす。電機は火力発電所向けの機器や鉄道車両といった社会インフラ関連への投資が増えて2割増となった。──非製造業は海運や陸運が投資をなどしたこともあり、全体では9・2%増──

◇核心
リーマンショック第2幕
「優しい政府」があだ、日本も
本社コラムニスト 平田育夫
これはリーマン・ショック第2幕の幕開けか。米国の国債が一部の格付け会社から格下げされた。──3年前の第1幕は金融機関の経営難だった。その救済で多額の資金を使ったため、主要国でも財政危機が深まったのが昨今だ。──財政危機と金融危機は未解決のまま共振し、今後も市場を揺るがす──
──なぜ先進民主主義国で問題が多発するのか。根は深そうだ。




■@GAKUTOMO NO.361
「日本共産党89周年記念講演」を読んで自分のこの間の活動を見直す機会がありました。なぜ活動家になったか、どんな活動をしてきたか、今後活動家としてどう生きるか・・・そう考えてみると、日々の行動は何をするのも「挑戦」なんだなと思います。GAKUTOMOを書くこと、仲間と話すこと、職場で学習をすすめるべく対話をすること。すべてにおいて科学的社会主義のものの見方、考え方を血肉にしていくための活動家としての「挑戦」であります。

左京東山で活動をするメンバーが増えました。一週間の活動方針の提起を受ける土曜日。来週の活動を論議したり、講座の押し出しをあらためて学習したりしています。1人で活動をしていた一週間。行動を振り返り教訓化していくこともあまり意識していませんでしたが、いまは「どんな話で職場の仲間が決意してくれたか」「これまでの対話をどう積み上げてきたか」を丁寧に整理して、仲間に話すようになり次に生かせるようになってきました。自分の「話すこと」に対する「挑戦」です。

「科学的社会主義のものの見方・考え方というものは、私たちの活動の基礎でもあり、いろいろなものごとを考える根本でもあるわけですから、それを本当の意味で身につけるには、不断の勉強が必要です。その勉強には、本を読むこともあれば、実際の活動もあり、その活動を分析し、考えをめぐらすこともある。はっきり言えば、自分の生涯にわたって勉強を積みあげてゆくもの、きたえてゆくものだ、そういうつもりで取り組んでほしい、と思います。」(「科学的社会主義を学ぶ」不破哲三 新日本出版社 p11,12)活動家として資本の攻撃に負けないよう思想を鍛えるための「挑戦」をくり返していきます。(麦)11/8/7


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●2011/8/6
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『しんぶん赤旗』

◇シリア
民主化デモ 全土で続く
ハマ 3日も発砲で37名死亡
──著名な反政府活動家リヤド・アルトゥルク氏──反政府デモには「政治的な旧来の指導者がいない」──軍事クーデターで「変革をすすめた「過去のアラブの革命は終わった」──そして「民衆が自分たちの代表を選ぶ権利を獲得すれば、力のある野党が誕生し、信頼できる正当な政府も生まれる」と指摘──。

◇調査以来初の増加
高校生の不登校5万3000人
2010年度に30日以上学校を欠席した不登校の高校生は、東日本大震災の被災3県を除き、5万3084人だった──調査を始めた05年以来初めて増加──。

『日本経済新聞』

◇8・15からの眼差し 4
震災5ヶ月
野坂昭如氏
戦後60年は砂上の楼閣
──少しずつ日常をとりもどし、自分の足で立ち上がろうとしている。一方で、国への不信感、怒りは日に日に募る。いつしかいかんともし難い諦観、虚無感と結びつき、被災者の心によこたわっている。──だが、人々はある意味、晴れやかな表情で、てきぱき過ごしていたように思う。戦争に負けたということは、もう空襲の恐れはない。原子爆弾も落とされない。──昭和20年の焼け跡は、いそうあっけらかんと明るい印象だった。この度は違う。先が見えず、立ち尽くすしかない。ため息すら出なかっただろうと思う。──空襲と震災のもたらした光景は、はっき違うと僕は思う。

◇自動車など、来月以降は増産へ
工場従業員集めに苦戦
「雇い止め」でイメージ悪化
賃金引き上げも

自動車メーカーなどが──各社は9月以降の増産にむけて期間従業員や派遣社員の大量採用に動いている。──思うように人が集まらない。賃金引き上げにつながる可能性もあり、円高に苦しむ製造業には逆風だ。

──人集めが難航するのは短期間で大量の従業員が必要になったためだ。

⇒マルクス『資本論』第23章 第3節 相対的過剰人口または産業予備軍の累進的生産 第4節 相対的過剰人口のさまざまな実存形態。資本主義的蓄積の一般的法則(第3分冊 p1081〜1112)




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●2011/8/5
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』
◇原発海外売り込み
国策会社 経産省・電力・原発メーカー一体
管内閣 福島事故後も方針変えず
──この危険な原発を輸出しようとしているのは、──国策会社
代表取締役社長は、東電副社長で、現東電フェローの武黒一郎氏──

◇英MOX工場閉鎖へ
福島原発事故の影響と発表
──NDAの声明で「日本の地震と、それに続く事態がもたらした商業的リスクを見極めた結果、英国の納税者に負担をかけないため、早期の閉鎖が唯一の妥当な道だ」──

◇正体みえた 米解禁文章
日本に核兵器配備を*セ確に
米国発「原子力の平和利用」政策
──一連の米解禁文章は、米国の「アトムズ・フォー・ピース」政策の正体を浮かび上がらせました。

──米国は、米軍の駐留国では@核兵器持ち込みは自由にできなければならないA戦時の核兵器使用に関し、いかなる禁止措置もとらせてはいけない─ことを絶対的原則として

──「ビキニ事件」をきっかけに、反核平和運動が大きく広がり──55年8月には第1回原水爆禁止世界大会が広島で──これを挽回≠キる手段が、日本に原子力発電を導入する「原子力の平和利用」キャンペーンで──

◇米債務一気に18兆円増
残高はGDP比100%突破

『京都新聞』

◇IMF新トップ捜査へ
仏検察、職権乱用疑惑

◇3・11後を生きる
放射線防護学者 安斎育郎さんに聞く 下
子孫のためリスク軽減急げ
福島第1の周囲に「城壁」
低放射線の研究拠点に

──今後長きにわたり自然界に存在し続ける放射線物質は日本人に「汚染とともに生きる」覚悟を迫る──あえて言うが、スコップとバケツがあれば誰でも土を削り取れる──山間部──雨などで自然に流され、年月とともに徐々に線量が減るのを待つしかない。

『日本経済新聞』

◇8・15からの眼差し 3
震災5ヶ月
吉本隆明氏
科学に後戻りはない
原発 完璧な安全装置を
──今度の震災は後は、何か暗くて、このまま沈没して無くなってしまうんではないか、という気がした。元気もないし、もう、やりようがないよ、という人が黙々と歩いている感じ──

◇苦悩するアメリカ
復活への試練 1
超大国 揺らぐ足元
戦争に不況 進む保守化
金融危機、格差深める
──世界震撼させた2001年9月の米同時テロから間もなく丸10年。2度のバブル崩壊やテロとの戦いで米経済は疲弊、超大国の地位は大きく揺らいだ。米国民は発の個人大統領を誕生させるなど変革を模索するが、国家再生への道筋は見えず、最上級の格付けを誇る米国債も一時は債務不履行(デフォルト)の瀬戸際に追い込まれた──苦悩する米国

──この10年は米国の世界の中での地位低下が鮮明になった。国内総生産は01年に世界の32・1%を占めたが、今年は22・2%にまで下がった。代わって世界経済の舞台に躍り出たのが中国などの新興国。ピュー・リサーチ・センターが米国民1千人を対象に3〜4月に実施した世論調査で、「中国は米国にとって代わるか」の問いに「そうなる」(46%)が「ならない」(45%)を初めて上回った。

◇今春大卒者
5人に1人定職就けず
学校基本調査、2年連続10万人超
大学、既卒者に就職支援
──文部科学省の学校基本調査報で──アルバイトなどを含めると10万7134人で全体の19・4%に上り、ほぼ5人に1人が定職についていない。──就職率は、61・6%で0・8ポイント改善したが、7割近い水準だったリーマン・ショック前にくらべると落ち込んだまま──

◇いじめ 一転増加
昨年度、小中高7万5000件
──09年度より3・5%増えた──都道府県別の千人当たりのいじめは熊本が27・6件で最多で──



■@GAKUTOMO NO.360
先日、139期に学ぶみんなで準備をすすめてきた、HORIMARUセミナーが開催。“当日、50人は集まろう!”を目標にすすめてきましたが、実際は25人の参加者で、そのうち初めての仲間は8人と、当日の取り組み自身の内容が成功しただけに、目標の半分ということは残念でした。

参加した仲間が、講義を聞いてグループ討論前に書いた感想では…
『今の社会の中で「搾取」っていうのが目に見えづらくて働いていると余計に分かりづらくなると思った。でもしんどさだけはつのっていくし、本当に働くものの立場がどんな立場なのかってことに自覚をもっていかないと思った。』

『20〜30代の4割の人が非正規を聞いてそんなに多いのかとおどろいた。働くことによって、できることが増えたり責任を持つようになって自分に自信を持つことができるけれど、労働が単純化するすることによってそのような変化は生まれない。だから自分の存在する価値、意味が見出せなくなってきているのだと分かった。』
『搾取のために、自分たちの生活までコントロールされていると思った。』

『自分の中であたり前になっていることが多く、何がおかしくてどういったことが普通と言えるのかわからないなと思った。仕事で普通に使っている機械が搾取にそんなに関わっているとは思わず、どうしていったら良いのか…労働者が働きやすい労働ってどういったことなのか、わからない。』

『以前働いていた職場では、残業する事が多く、給料もその分多くもらえるわけでは無かったけれど、仕事も残っているし、それが当たり前なのなかって受け入れてしまっている自分がいましたが、搾取の事などを勉強すると、結局、資本の利潤のために毎日しんどい思いをして働いてたのかなって思いました。明らかに2人でする仕事を1人でやっていたので。知らなければ、そのまま過ぎてしまうけれど、知る事で疑問もわくし、改善する為に何をすべきか考えるきっかけにもなるので、知る事の大切さを改めて感じました。』

『企業や資本家が、利益を追求することで、いかに労働者が追いやられているのかを実感した。これから、自分の生活を守り、生きていくにはどのようにしていけばよいのか考えさせられた。』

『秋葉原の事件の犯人の書きこみは、形は違えど共感できる部分はある。孤独や寂しさ、存在が認めてもらえず、実感の無い中での苦しみは想像を絶するものだろう。今の若者の多くが感じていることなのだろう。利潤第一主義の中、生産手段を持たない私達は労働力を売るしかない。搾取とは切っても切れない関係。解決する為にも問題の根本になにがあるのか、知ること、疑問を持つこと、周りの多くの人達と共有すること。段階的に変えていける社会をつくる私達の第一歩だと思う。自治体職員としても平和を目指す第一歩だと感じた。』

『搾取の仕組みについて、しっかり話を聞いたのは初めてだったので、資本主義社会の核心を学べてとても良かった。資本主義社会が始まった頃から、労働者の実態って変わっていなくて、しかも、今はこの搾取の仕組みがすごく見えにくくなっているなと感じた。』

そして、全体会でも紹介されていましたが、衝撃だったのが次の感想です。

『教育学部の教授がこれからは超格差社会で、私たちは底辺の子ども達に教えていかないといけない。その子たちには、社長になるゾ、みたいなビックな夢をいだかない、ま、こんなんでいっかと現状に満足できるように教えていかないといけないと言っていたことを思い出しました。もう15年前程前のことですが。』

今回初めての仲間の中には、HORIMARUセミナーなら、ということで、和歌山、神戸、堺、大阪…といったところからの参加がありました。

その一人の中に、就職活動中の大学生の方がおられました。後日、誘った人に、「行ってよかった。今まで就活がうまくいかず、精神的にもボロボロになっていたけど、なんだか、楽になった。誘ってくれてありがとう。」と言っていたそうです。

3週間という短い準備期間の中で、139期に学ぶ仲間たちが、自分の職場の仲間、大学時代の友人、家族、そして、街宣では街ゆく人に勇気を出して声をかけ…そうしたみんなの力で、HORIMARUセミナーは実現できたし、労働学校で学ぶ仲間も、初めての仲間も“搾取”について、深めることができました。

HORIMARUセミナーの準備期間からも含めての感想には…

『HORIMARUセミナーの準備を通して感じた事。労働学校は基本は講義を受ける事だけど、分散会での班の人との意見交流から学ぶ事も多く、皆で作っているという感じはあったけど、セミナー準備に関わって、毎日街宣をしていたり、周りの人に声をかけたり、というのを知って、単に話を聞く場ではなく、皆の力で作られているのがよく分かった。』

『少しだけ街宣をしたけど、一人の力の小ささを思い知った。でも、その力が集まって、できあがっていったのを見て、小さな力でも集まればしっかり力を発揮できることを改めて感じた。』

『HORIMARUセミナーで一緒のクラスの先生が来てくれて一緒に学べて良かったです。』

『社会人の人とじっくり話せて良かったです。』

感想を読めば読むほど、聞けば聞くほど、もっとたくさんの仲間にきてもらうことはできていたら…自分の力量が問われています。(吉)11/08/05

◎「ある個人がなんであるかを判断する場合に、その個人がうぬぼれ描く評価には頼れない」(『経済学批判』への序言)とマルクスは言っている。「自分の力量が問われて」を何十回繰り返しても解決しないのだ。行動でしめす以外にないのだ。9・11からもう10年……その時が過ぎようとしている……とも言って良いのではないか。女神が……。(む)


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●2011/8/4
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』
◇南アフリカ
金鉱山で7・5%賃上げ
10万人ストで勝ち取る
 ⇒『資本論』新日本新書第1分冊 p186

◇人類は草原で進化
米・ケニア研究グループ 発表
人類は、木がまばらに生えた草原、サバンナで進化した──研究グループは、エチオピアとケニアの人類遺跡1300カ所で過去700万年間の土壌を採取して含まれる炭素の安定同位対比を調べました。

◇日航の不当労働行為認定
都労委 争議権確立を妨害
都労委の認定は、昨年末の日航の解雇強行が、労働者と組合に十分な説明の努力をつくすなど「整理解雇の4要件」を欠いていたことを示すもので、東京地裁の解雇撤回裁判に影響するとみられます。

『京都新聞』

◇3・11後を生きる
「放射能リテラシー」が必要
放射線防護学者 安斎育郎さんに聞く 上
汚染の現実を直視して
リスクを公平に判断を
──社会全体が汚染の現実を直視し、リスクを公平に受け入れる判断力「放射能リテラシー」を身につけることが必要──今回の汚染肉を食べた人に健康リスクがあるかと問われれば「ほとんどない」と言うことができる。──とはいえ──個別のケースを見て安全を強調する、「木を見て森を見ず」にならないように慎重でなくては、と──コメを心配する声も──放射性物質は主として、もみ殻とぬかに集まる──それらの情報をもとに、国民一人一人が自ら安全を判断し、素材を選び、口にする─3・11以後、日本はそういう国になったのだと、私たちは自覚しなければならない──長ければ数十年

『日本経済新聞』

◇8・15からの眼差し 2
震災5ヶ月
中村稔氏
負担、覚悟すべき時
モデル不在 生き方再考を
──終戦の時は──みんなが同じような境遇にあり、貧乏を辛抱するのは当たり前と思っていた──現状はどうだろう──誰も傷つかず、今の危機を乗り越えられると思うのは、甘い──「どこへ行こうか、どうしようか、考えることではないですか。みならうべきモデルはもうない。『われわれはどこから来て、どこへ行くのか』と、来し方行く末を思い、それぞれが生き方を見つめ直すしかない──

◇膨らむシングル経済 下
低成長、未婚化に拍車
──だかテーブルは一人ずつ背の高い仕切りで区切られ、隣の客の顔すら見えない。目の前の壁に向かって黙々と箸を──一人客専門店でその名も「ひとり」。単身所帯の増加で進む「個食」は──焼肉店にもひろがる。──結婚には年収300万円の壁が──

◇今日発表
日立・三菱重工統合へ
13年春に新会社
世界受注へ巨大連合
売上高12兆円超
原発事故で環境激変
発電・鉄道・ITなど強化
──日立製作所と三菱重工業は経営統合へ向け協議を始めることで基本合意した。──世界最大規模の総合インフラ企業が誕生する。日立製作所 1910年に創業した日本最大の総合電機メーカー。──創業者の小平浪平が国産初の5馬力誘導電動機(モーター)を完成させて設立し、1920年に独立した。三菱重工業 1884年創業。三菱財閥の岩崎弥太郎が政府から借り受けた長崎造船が祖業。




■@GAKUTOMO NO.359
この春、職場で時間休に関する労使協定が話題になりました。時間休とは、有給休暇を時間単位ごとにとる職場の制度です。これは労働基準法上では労使協定がないと認められない制度です。というのも、そもそも有給休暇は1日単位でとることが前提とされており、労使協定がないと認められないという理由は、労働者が有給希望を申し出た際に、「丸1日の休暇もいらないだろう」と時間休しか認めないという悪質な会社が想定されているためです。

しかし、自分の仕事に責任を持ち働きたいと考える子育て世代の労働者にとっては、時間休があるというのは非常にありがたいことなのです。子どもの通院や、学校行事、ちょっとした用事など時間休が利用できると、本当に助かる制度です。本来は、誰もが気兼ねなく1日の休みが得られるならいうことはないのですが、現代の過密な労働現場ではなかなか難しい…。

今回、労働基準法の改定があり時間休が年間5日=40時間までに制限されました。そういう制限がされたために、これまで私の職場では2時間単位でしかとれなかったものを1時間単位でとれるように協定を結びました。

これも私なんかは、2時間単位で十分だろうと考えていましたが、やはり子育て世代の要求は具体的で1時間単位でとれることは切実なようです。

使用者側は、これまでとおりの2時間単位で提案してきました。有給は1日単位なので2時間は4分の1、1時間は8分の1となり計算が複雑になるためです。

労使協議において、「5日に制限されるのだから柔軟にとらしてほしい」という訴えをし、聞き入れてもらいました。

小さなことかもしれませんが、労働者が自分たちの働く職場の働きやすい環境づくりに参加しルールをつくっていくことは深い意味のあることだと思います。

日本共産党の第3回中央委員会総会での志位委員長の結語では、『「ルールある経済社会」をいかいにしてつくるかを展望したら、民主連合政府をつくり、この政府が経済改革を実行していくことが大切であることはいうまでもありませんが、日本社会のあり方も変えていく必要がある。ヨーロッパでは当たり前になっているように、労働組合が大きな影響力をもちながら、政策決定に関与していく、そういう社会への発展も展望していく必要があるわけです。』と述べられています。

職場の働くルールづくりを出発点とし、社会的にも大きな影響力をもつ労働組合をつくっていきたいと思います。(書)11/8/3


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●2011/8/3
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇避難所で堂々と募集ビラ
派遣会社 被災者に触手
条件示さず「大阪へ」
「日給8000円」と携帯番号だけ
低賃金につけ込む
──人間らしく働き、生活再建にむかううえで、安定した雇用と賃金を切実に求めています。ところが、派遣会社が避難所でチラシを配布し、被災者をスカウトしている。こんな情報が──。

◇防衛白書
「震災支援で同盟深化」
中国を「高圧的」と明記
米戦略に呼応 対中能力強化
対中戦略変化と「動的防衛力」
「方便」発言でも「抑止力」論固執

◇3・11から日本を問う
視線越えた被災者に思い
 漫画家 こうの史代さん

被災して身内を亡くした方は、──わたしたちから見ると、自分の知恵と勇気、行動力で死線を乗り切った方なんです。──私たちはすごく尊敬していますっていう気持ちをお伝えしたい。

──戦災は悪意があって起こるものです。天災はそれがありません。ないことであきらかめがつくのではないかと思っていました。でも──

原発はまだ収束の見通しが立たないので、広島の原爆被害と比べて軽いと思ってはいけないと──

当事者とじかにあうことのできる者は、その人たちの言葉にしなかった表情や行動を読み取って補う役割を持っていると思う──

『京都新聞』

◇原発マネーで「安全買えぬ」
東海村村長の訴え
──村上達也村長が「安全は暮らしは、原発マネーと交換できない」と脱原発の必要性を訴え──
その上で「議論を排除する原子力ムラ≠フ風土の中でずっと息苦しさを感じていた。脱原発の思想と理念に市民権をあたえ、国民全体で考える時が来た」──

『日本経済新聞』

◇学童保育 2万カ所超す
──今年5月1日時点で全国2万カ所を超え過去最多を更新した──利用児童数も約81万9千人で最多──入所待ちの待機児童が約6千人──

◇農地20〜30ヘクタールに大規模化
貿易自由化のカギ
個別保証改革 踏み込めず

政府は2日、農業再生に向けた中間提言をまとめた農地を20〜30ヘクタールに集約する方針を全面に打つ出し、農業法人の加工・流通業への進出を支援するファンドの設立を盛り込んだ──

農村に設立する法人組織などを通じて農地を借り上げて集約し、意欲のある「担い手農家」に貸し出す制度の導入を検討──農村集落そのものを1つの農業生産法人として再組織する策も検討──農業法人を支援するための官民で出資するファンドを設立して資本増強にあたる案も──

◇私立保育所 経営効率低く
一人あたり利益 福祉分野の下位

保育所の収益が低迷している──一人あたりの利益が386万円で一般的な産業の6割程度にとどまる実態が明らかに──収益性を伸ばす取り組みが不十分という──

事業活動収入から経費・減価償却費を引いた「付加価値額」を従業員数で割った「労働生産性」は386万円になった。600万円強とされる一般企業に比べて低い水準──

もともと医療・福祉の分野は生産性が高くない。その中でも──老人のケアハウスが438万円、特別養護老人ホームが458万円、介護老人保健施設が491万円。

従業員の平均勤続年数は8・6年。給料の低さから仕事を辞める保育士が多く、経験の少ない職員が増えて職場が──「一部の法人は理事長報酬が1000万円を超える例もある」──「規模の利益を」

◇8・15からの眼差し 1
震災から5ヶ月
山河破れて国あり
公に不信、亀裂は深刻
五木寛之氏

もの考え方、感じ方も、3月11日以前と以後とでは、がらっと変わった。何をするにも必ず一つの色が入り込んできて、その色を通してしか周囲が見えない。という実感があある。だから私は、「第二の敗北」と受け止めています。

──未来への希望が語れないとすれば、きょう1日、きょう1日と生きていくしかないという実感です。第1の敗戦の時はまだ未来が見えた。今は明日が見えない──



■@GAKUTOMO NO.358
今年1月、エジプトのニュースを聞いた時には、突然なんで!?と驚き、まだ途上とはいえ、民衆が立ち上がって実際に社会を変革していることに感動しました。

前衛6月号にある坂井定雄さんの論文「エジプトの“民衆革命”とその影響」を読んで、さらに驚きました。というのは、その独裁政権を打倒した、1月25日からの民衆による非暴力デモ以前に、2008年に大ストライキが組織されていたということです。“突然”ではなかったのですね〜。

エジプトの人がどんな生活をして、どんな思いで日々暮らしていたのか、それ以前は全く知りませんでした。暑い国、ピラミッドと砂漠の国、未知の歴史がある国・・・というイメージを持っている程度でした。

圧政と貧困、この二つの問題が根源となって、大規模な民衆の決起が生まれました。その底辺にずーっと深く渦巻いていたであろう、民衆の力。1月25日はその飛躍的な発揮だったのかと、今から見ればそう見えます。

「『一人と一人じゃ駄目だ。危い。だが、あっちは船長から何からを皆んな入れて十人にならない。処がこっちは四百人に近い。四百人が一緒になれば、もうこっちのものだ。十人に四百人!相撲になるなら、やってみろ、だ。』そして最後に『殺されたくないものは来れ!』・・・」(「蟹工船」新潮文庫 111頁)

「蟹工船」で、労働者が団結し、立ち上がろうとするところの「学生あがり」のセリフです。一つの国と「蟹工船」、エジプトと日本、規模も社会構造も違いますが、一つの“社会”が変化し発展する原動力は同じです。民衆をバラバラにし力を弱めるイデオロギー攻撃。そこへ立ち向かうにも、エジプトから学ぶことは大きいです。(蓮)2011/07/29


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●2011/8/2
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』

◇揺らぐ基軸通貨
米債務 戦費と金持ち減税
経済危機で深刻化

米国のデフォルト危機は─とりあえず回避される見通しとなりました。──基軸通貨ドルの地位は一段と揺らいでいます。──世界一優良とされる米国債のデフォルトがとりざたされること自体、以前なら考えられなかったこと──米国債の47%は海外で保有され──そのうち中国と日本がそれぞれ20%──東南アジア諸国連合、石油輸出機構諸国──あわせると17%。新興国や産油国が米国債を買い、そこから流入した資金が米国の赤字を埋める構造──。

◇中国、駅責任者が告発
「事故隠し 以前から」

◇米国人
キューバ観光堅調
オバマ氏の制限緩和奏功

◇横浜市教委が4日採択
偏った歴史観説く教科書
世界的にも通用しません
元ネパール大使 吉田重信さん語る

自由社と育鵬社の教科書は日本の暗い、悲しい歴史は教えてはいけない。史実はともかく日本の子どもたちを元気づけよう、勇気づけよう≠ニ考える人たちによってつくられています。──「日本は戦争してよかったのだ」と吹き込まれて元気になるような子どもをつくっていいのか──日本の歴史の誤った部分も含めて考えることが教育の目的であり、そのためには、正しく歴史を見ることが重要──日本の子どもたちにまず教えるべきは、真理探究の情熱だと考えます。教科書はその刺激を与えるもの──

◇長田五郎
「原爆の子」刊行60年
平和創造する
少年少女の力

──「原爆の子」は、世界最初の原爆を体験した人間のみがなし得る、全人類にむけた「平和への訴え」である。──平和思想の書であると同時にもっとも国際性をもった人類普遍の思想の書──刊行から今日に至るまでの60年間、「原爆の子」に応える運動は全世界にひろがり──

『京都新聞』

◇自由社
「つくる会」主導歴史教科書
他社年表を無断流用

『日本経済新聞』

◇地球回覧
独仏「静と動」のユーロ劇場

ユーロ導入の道筋を開いた「ボン=パリ枢軸」のコール・ミッテラン。イラク戦争でブッシュ政権に一致して反旗を翻し米欧関係を緊張させたシュレーダー・シラク。独仏首脳は欧州のリーダーとして対等を意識する微妙なバランスがなり立って──ところがユーロを巡る混迷が深まった現在のメルケル・サルコジ関係は「仮面の協調」のようなすれ違いがうかがえる──

◇膨らむシングル経済 中
宅配、高齢者の見守り役

──10年の国勢調査によると、独居高齢者は457万7千人と30年前の5倍超。高齢者全体に占める割合は1995年の12・1%から10年は15・6%に増え──買い物弱者の数は約600万人──

◇京都市のCO2排出量取引制度
町内からも買い取り
削減分を大企業に売却

◇義援金、3000億円に
日赤・共同募金 「阪神」の3倍



■@GAKUTOMO NO.357
土日の原発撤退署名街宣で、50代くらいの女性に声をかけました。声をかけた途端、「すいません」とあっさり断られたので、あっさり去ろうとしたとき、後ろから「署名してもなかなか変わらないでしょ」と話かけてこられました。3歩ほど引き返して、「原発には反対ですか?」と聞くと、「ない方がいいね」と思いを話してくれました。

「利権の癒着があるらしいでしょ」「だから原発だけ、どうこうすればいいんじゃなくて、社会全体をなんとかしないと、なんともならないよね」と話されて、信号が変わったので歩いて行かれました。

あぁ、署名してほしかった・・・と思いつつ、なんだか励まされた気分でした。

「しんぶん赤旗」の連載「追跡 原発利益共同体」を読んで、私も驚きました。原発推進のための産業団体である原産協会。その発足の意義として「第一に原子力の利用は総ての分野にわたる産業技術の総合体の上にはじめて可能となるものであり、またその成果は、すべての産業技術に根本的な影響を与えずにおかぬものでありまして・・・大なる収穫を期待しうる・・・」と、実際に「わが国基幹産業のほとんどすべてを網羅する350社以上の参加を得て」発足したそうです(7月21日付)。

しかも、財界をはじめ、学会、マスメディアの要人もその各種委員として就任している(同26日付)。さらに、国家の保護を得て「原発利益共同体」は巨大化していったと・・・(同27日付)。

「しんぶん赤旗」を増やし読む運動をしないと

日本社会まるごと、原発から出ている見えない糸で引っ張られ、操られていたような・・・その糸がタテにもヨコにも、あちこちに張りめぐらされているような、そんな風に見えます。(蓮)2011/08/01


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●2011/8/1
【新聞を読もう! 独断と偏見でキリトリ】
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『しんぶん赤旗』
◇マルタ議会 離婚法合法化
国民投票53%賛成

◇相次ぐ改憲発言 夏の変
自民 震災口実に必要性強調
民主 改悪ハードル下げ狙う
サ条約60周年の来年4月を「Xデー」?
──サ条約は、その後60年間、日本を軍事、政治、経済のあらゆる面で対米従属させている日米安保体制をもたらし──

◇イスラエル 物価高騰に数万人抗議

◇アラブ変革の背景
民営化腐敗に反発
民衆は経済の変化を望む
欧米諸国はムバラク前政権と、民営化を通じた不正・腐敗を支持──土地だけでも、しばしばその価格の5%で欧米企業に売り飛ばし──政権はこの民営化と自由主義的「改革」から巨額の利益を得た──

◇映画 「黄色い星の子供たち」
フランス史の闇 リアル
──1942年7月、ナチス・ドイツ占領下のパリで起きた、約1万3千人の外国籍ユダヤ人一斉検挙。ヴェル・ディブに移送された8千人のうち、半数が胸に星をつけた子どもたちだった──フランス政府が深く関与していた事実は──権力側の意図──

『京都新聞』

◇原爆映画58年ぶりに復活
核に関心 追い風
国内で上映拡大
 延べ9万人近くの広島市民らがエキストラ出演し、原爆の惨禍をリアルに再現した1953年公開の映画「ひろしま」を58年ぶりに復活上映する運動が、福島第1原発事故で高まる核への関心を背景に──原作は、広島で被爆した少年少女の体験105編を収めた「原爆の子」で、ことしは同書刊行から60年──

『日本経済新聞』

◇賃金高騰 5年で2倍
中国でコスト削減 加速
日産 現地調達 高める
TDK 自動化率7割
──物価高などを背景に今後も人件費の上昇は続く見通し。中国の内需は今後も拡大が見込めるため、日本企業は人員削減ではなく工場の自動化投資や部品の現地調達率の引き下げでコスト削減を急ぐ。

◇車頼み経済 震災で窮地?
円高や電力に懸命
20年に生産2割減
新たな柱 育成急務
──震災は自動車産業の日本離れを促すきっかけになりそうだ。自動車頼みばかりでない成長の土俵を増やさないと、中期的な日本の復興に赤信号がともる。

◇膨らむ シングル経済 上
世帯増加 新市場広げる
──一人で生活する単身世帯が増えている。2010年の国勢調査で1588万世帯と、全世帯に占める割合は初めて3割を超え、夫婦と子供で構成する「標準世帯」も上回った。──だが未婚・晩婚化や同居率の低下に伴い世帯数は増え、シングル経済自体は成長は一途をたどる。



■@GAKUTOMO NO.356
JMIUに加盟している部品製造工場へ行くときは、必ず「組合新聞」をもらうようにしています。その職場の労働者がどんなことを問題としているかを探るため、そして自分の職場新聞を改善するため・・・と考えながら。最近では青年執行委員さんが、快く渡してくれるようになりました。

数日前に行ったとき、この間の職場新聞とJMIUが発行している新聞(「金属労働新聞」)をいただきました。その「金属労働新聞」の一つのコーナーを見てびっくり。「第18回機関紙コンクール」と題してJMIU加盟職場で発行されている新聞がズラーーっと紹介されています。30職場近い数の職場が日刊もしくは週刊で組合新聞を発行しています。月刊の発行も30職場近く・・・驚きました。タイトルも「はぐるま」「地平線」「すくらむ」「汗」「きらめき」「へっどらいと」「きずな」など発行する労働者の思いが伝わってくるようなもので、ぜひ読んでみたいなと思うものばかり。

たくさんの労働組合で発行されている新聞があり、そこに注目しているJMIU。そういう視点から非正規や偽装請負で不安定な状況におかれている仲間を見つけ支援してく運動が起こってきているんだろうと思います。

やはり「職場新聞」が職場の仲間の声を取り上げる重要な武器の一つとして位置づけられているのだなと思い、あらためて中身だけでなく位置づけがはっきりしていると。自分もそんな新聞をつくりたい!(麦)11/7/30